平均在院日数とは，入院患者が平均して何日入院したかを示すものである。施設基準上は，下記の式により計算される。

　入院患者延べ日数÷(《新入院患者数十新退院患者数》÷2

　施設基準の算定上は直近３カ月のデータが用いられるが，月次の経営分析上は１カ月のデータを用いられることが多い。　　　

　平均在院日数算定の基礎となる入院患者からは，回復リハや亜急性期に入院している患者は除かれる。そのため，

一般病床の一部を回復リハや亜急性期にすることにより一般病床の平均在院日数を短縮化することがある。下記のように，

病床の種類によって大きく平均在院日数も異なる。

・病床利用率，平均在院日数，１日当たり新入院患者数はトライアングルの関係にあります。平均在院日数が短縮すると，新入院患者数を増やさ

ない限り病床利用率は下がってしまいます。平均在院日数が一定のもと，１日当たり新入院患者数を増やすと病床利用率が上がります。さらに

病床利用率を維持し平均在院日数を短縮するためには，新入院患者数を増やさなければなりません。

・平均在院日数短縮のために，一般的には早期退院，病床管理の徹底，クリティカルパスの導入などが行われる。

・平均在院日数を短縮しても病床利用率が増加できない限り、つまり、新規患者は増えない限り、診療報酬は低下する。

病院の経営管理