設問26 復興交付金による寺社再建
KYOU Kにより
1. 1、助言の趣旨
1.1. 復興交付金による寺社再建は政教分離原則(89条)に反しないので合憲
2. 5、結論
2.1. 合憲
3. 4、個別具体的検討
3.1. 復興交付金支給の目的
3.1.1. 確かに(問題文引用)
3.1.2. 集会所など地域の共同施設としての社会的役割を担う世俗的な施設の復興を目的にする限りは
3.1.2.1. 宗教的意義はなし
3.2. その効果
3.2.1. 宗教であるから支給されるわけではなく、基本的に被災したもの全てに交付される
3.2.1.1. よって前記効果は認められない
3.3. 相当といえる
4. 3、判断枠組み
4.1. ⑴
4.1.1. 文言を厳格に解釈する限り、本件行為は89条に該当するように思える。
4.1.2. もっとも寺社は地域社会において地元住民の集会所になるなど社会的な役割を担っている場合もあるから、宗教的意義からは離れた復興支援すべき必要性も認められる。
4.1.3. そこで、いかなる場合に本件行為のような寺社への公金支出が許されるか問題となる
4.2. ⑵
4.2.1. 上位規範
4.2.1.1. 政教分離の理念は、公権力の宗教的中立性を保つことで少数者の信教の自由を制度的に確保することにある
4.2.1.2. そして、89条の趣旨はこの理念を財政面において徹底すること
4.2.1.3. しかし、公権力と宗教の関わりを一切許さないというのは、現実的ではないばかりでなく宗教という属性のみで不利益を被る可能性がある
4.2.1.4. そこで、社会的・文化的諸条件に照らして、公金支出における公権力と宗教の関わり合いが前記制度の根本目的との関係で相当といえる限度を超えない限り、89条に違反しない
4.2.2. 下位規範(具体的には)
4.2.2.1. 相当といえる限度かどうかは
4.2.2.1.1. ①当該行為の目的が宗教的意義を持ち
4.2.2.1.2. ②その効果が宗教に対する援助・助長・促進又は圧迫・干渉となる場合
4.2.2.1.3. となるかどうかを中心に諸事情を総合考慮して判断すべきである