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薬剤 により Mind Map: 薬剤

1. ユベラN 200mg 3錠分3 + グラマリール25mg 1錠分1就前〜3錠分3

2. 脳神経

2.1. 認知症の不穏時(BSPD)の薬剤

2.1.1. コリンエステラーゼ阻害薬は中止

2.1.1.1. (アリセプト、レミニール、リバスタッチ)は興奮、不穏、易怒性、攻撃性などの副作用があるため中止

2.1.2. ベンゾジアゼピン受容体作動薬(デパスなど)は中止

2.1.2.1. 認知機能を低下させるため

2.1.3. 処方例

2.1.3.1. セロクエル錠25mg 2錠 分2 朝夕食後

2.1.3.1.1. セロクエルなどの抗精神病薬を使用すると、死亡率や転倒リスクは上がりますが、介護者を守るためにはやむを得ない

2.1.3.1.2. セロクエルは第一選択

2.1.3.2. リスパダール錠0.5mg 2錠 分2 朝夕食後

2.1.3.2.1. 糖尿病がある場合

2.1.3.2.2. 不穏時の頓用(0.5-1ml)としても使いやすい

2.1.3.2.3. 錐体外路症状は起こりやすい

2.1.3.3. メマリー錠5mg 1錠 分1 就寝前

2.1.3.3.1. 鎮静効果を期待して処方します。

2.1.3.3.2. めまいや眠気の副作用があるので、就寝前に処方

2.1.3.4. 抑肝散7.5g 分3 毎食前

2.1.3.4.1. 抑肝散は効く人には効きますが、全く効かない方もいる

2.1.3.4.2. 安全な薬だが、食欲不振や偽性アルドステロン症の副作用もある

2.1.3.5. デエビゴ錠5mg 1錠 分1 就寝前

2.1.3.5.1. 眠剤としては、認知機能に影響を及ぼさない、デエビゴかデジレル25-50mgを使用

2.2. せん妄の薬物治療

2.2.1. 注意点

2.2.1.1. ベンゾジアゼピン系を使わない

2.2.1.1.1. 意識レベルを低下させる薬物なので、せん妄を誘発させたり、せん妄をより悪化させてしまう

2.2.1.1.2. すでにベンゾジアゼピン系を内服している場合は止めます

2.2.1.2. ガスターも中止

2.2.1.3. 抗ヒスタミン薬(アタラックスPなど)も中止

2.2.1.3.1. 抗コリン作用によりせん妄を誘発させるため

2.2.2. せん妄患者への眠剤処方

2.2.2.1. デジレル、レスリン25mg

2.2.2.2. 抑肝散1包

2.2.2.3. ベルソムラ15mg

2.2.2.4. セロクエル25mg(糖尿病では禁忌)

2.2.3. せん妄を起こしている場合

2.2.3.1. リスパダール内用液0.5ml口腔内投与(錐体外路症状に注意)

2.2.3.2. セレネース5mgかコントミン10mg 筋注

2.2.4. せん妄・攻撃性抑制薬

2.2.4.1. チアブリジド

2.2.4.1.1. パーキンソニズムに伴うジスキネジアでは、1回1錠(25mg)を1日1回から服用を開始するのが望ましい

2.2.4.1.2. 1回1~2錠(チアプリドとして25~50mg)を1日3回服用

2.2.5. 癌末期のせん妄

2.2.5.1. 内服

2.2.5.1.1. リスペリドン0.5mg

2.2.5.1.2. クエチアピン25mg

2.2.5.1.3. ハロペリドール0.75mg

2.2.5.2. 注射

2.2.5.2.1. ハロペリドール2.5mg

2.3. 抗不安・統合失調症

2.3.1. クエチアピン錠

2.3.1.1. 脳内の各種受容体(ドパミン、セロトニン)に作用し、強い不安感や緊張感、意欲の低下などの症状を改善します。 通常、統合失調症の治療に用いる

2.3.1.2. 1回2錠(クエチアピンとして25mg)を1日2または3回服用することから開始し、状態に応じて徐々に増量され、1日12~48錠(150~600mg)を2または3回に分けて服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、1日60錠(750mg)上限

2.3.1.3. 2

2.3.2. = セロクエル25mg錠

2.3.2.1. 脳内の各種受容体(ドパミン、セロトニン)に作用し、強い不安感や緊張感、意欲の低下などの症状を改善します。 通常、統合失調症の治療に用いる

2.3.2.2. 1回2錠(クエチアピンとして25mg)を1日2または3回服用することから開始し、状態に応じて徐々に増量され、1日12~48錠(150~600mg)を2または3回に分けて服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、1日60錠(750mg)上限

2.3.3. オランザピン錠2.5mg

2.3.3.1. 脳内の神経伝達物質の受容体に作用して、そのバランスを整えます。 通常、幻覚・妄想などの症状、ならびに強い不安感やイライラする症状を改善して、気分を安定させます。また、双極性障害における、抑えることのできない感情の高まりや行動などの躁症状や、憂うつな気分などのうつ症状を改善

2.3.3.2. 1回2~4錠(主成分として5~10mg)を1日1回服用より開始します。維持量として1日1回4錠(10mg)服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。ただし、1日8錠(20mg)を上限

2.3.4. レキサルティOD錠1mg

2.3.4.1. 脳内の神経伝達物質であるセロトニンやドパミンなどの受容体に作用し、幻覚・妄想などの症状を抑え、不安定な精神状態を安定させるとともに、やる気がしない、何も興味が持てないといったような状態を改善

2.3.4.2. 1回1錠(主成分として1mg)を1日1回から服用を開始した後、4日以上の間隔をあけて増量し、1回2錠(主成分として2mg)を1日1回服用

2.3.4.3. 副作用として、アカシジア(じっとしていることができない)、不眠、頭痛、体重増加、振戦(手足の震え)、傾眠、激越(感情や声が激しく高ぶった状態)、錐体外路障害(筋肉のこわばり、手足の震えなど)、吐き気、便秘、浮動性めまい、鎮静

2.3.5. コントミン

2.3.5.1. 神経伝達物質であるドパミンおよびセロトニンの受容体を遮断する作用があり、不安や緊張をやわらげ、気分を安定させます。 通常、統合失調症、躁病、神経症による不安・緊張・抑うつ、悪心・嘔吐、しゃっくり、破傷風に伴う痙攣の治療や、麻酔前、催眠・鎮静・鎮痛剤の効力増強に用いられます。

2.3.5.2. 統合失調症、躁病、神経症による不安・緊張・抑うつ:通常、成人は主成分として1日50~450mgを数回に分けて服用します。

2.3.6. ハロペリドール

2.3.6.1. 脳内の神経伝達物質(主にドパミン)の受容体を遮断し、幻覚や妄想、概念の統合障害、そう状態、強い不安感や緊張感などの精神状態を安定させる作用があります。 通常、統合失調症、そう病の治療に用いられます。

2.3.6.2. 1日0.75~2.25mgから服用を開始し、徐々に増量されます。維持量として1日3~6mgを服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。

2.3.6.3. 主な副作用として、パーキンソン症候群(手足のふるえ、筋肉のこわばり、無表情)、アカシジア(足がムズムズする、じっと座っていられない)不眠、肝機能異常(全身倦怠感、食欲不振)、発疹、蕁麻疹、光線過敏症、呼吸困難、血圧低下、起立性低血圧、頻脈、かゆみ、喉頭れん縮(急に咳込む、息切れ)などが報告

2.3.7. ロナセンテープ20mg

2.3.7.1. 脳内の神経伝達物質(ドパミン、セロトニンなど)のバランスを整えることにより、強い不安や緊張感、意欲の低下などの症状をやわらげます。 通常、統合失調症の治療に用いる

2.3.7.2. 40mg、状態に応じて最大80mgを1日1回貼ります。状態により適宜増減されますが、1日最大量は80mg

2.3.7.3. 副作用:副作用として、パーキンソン症候群(手足のふるえ、筋肉のこわばり、動きが遅い)、適用部位紅斑(貼った場所が赤くなる)、アカシジア(じっとしていられない)、適用部位そう痒感(貼った場所がかゆくなる)、体重増加

2.3.8. ワイパックス

2.3.8.1. 中枢神経系のベンゾジアゼピン受容体に結合することにより、不安や緊張を和らげます。 通常、神経症における不安・緊張・抑うつ、心身症(自律神経失調症、心臓神経症)における身体症候並びに不安・緊張・抑うつの治療に用いられます。

2.3.8.2. 1日2~6錠(主成分として1~3mg)を2~3回に分けて服用しますが、年齢・症状によって適宜増減されます。

2.4. 抗うつ薬

2.4.1. トラゾドン

2.4.1.1. セロトニンの再取り込み阻害作用を示し、抗不安・鎮静作用

2.4.2. ミルタザピン錠15mg

2.4.2.1. 脳内のノルアドレナリン・セロトニンの神経伝達を増強することにより、気分を和らげ、不安、いらいら、不眠などの症状を改善

2.4.2.2. うつ病・うつ状態の治療

2.4.2.3. 1日1回1錠(主成分として15mg)を初期用量とし、その後1回1~2錠(15~30mg)を1日1回就寝前に服用します。年齢・症状により1日3錠(45mg)を超えない範囲

2.4.3. パロキセチン錠5mg

2.4.3.1. 脳内の伝達物質(セロトニン)に作用し、抗うつ作用や抗不安作用を示し、憂うつな気持ち、不安、いらいら感、やる気がなくなる、食欲不振、不眠、突然激しい不安、強迫観念、人前での過度な不安や緊張などの症状を改善

2.4.3.2. うつ病・うつ状態:通常、成人は1回4~8錠(パロキセチンとして20~40mg)を1日1回夕食後に服用します。1回2~4錠(10~20mg)から服用を始め、原則として1週ごとに2錠/日(10mg/日)ずつ増量されますが、症状により1日8錠(40mg)を超えない範囲で適宜増減されます。 パニック障害:通常、成人は1回6錠(パロキセチンとして30mg)を1日1回夕食後に服用します。1回2錠(10mg)から服用を始め、原則として1週ごとに2錠/日(10mg/日)ずつ増量されますが、症状により1日6錠(30mg)を超えない範囲で適宜増減されます。 強迫性障害:通常、成人は1回8錠(パロキセチンとして40mg)を1日1回夕食後に服用します。1回4錠(20mg)から服用を始め、原則として1週ごとに2錠/日(10mg/日)ずつ増量されますが、症状により1日10錠(50mg)を超えない範囲で適宜増減されます。 社会不安障害:通常、成人は1回4錠(パロキセチンとして20mg)を1日1回夕食後に服用します。1回2錠(10mg)から服用を始め、原則として1週ごとに2錠/日(10mg/日)ずつ増量されますが、症状により1日8錠(40mg)を超えない範囲で適宜増減されます。 外傷後ストレス障害:通常、成人は1回4錠(パロキセチンとして20mg)を1日1回夕食後に服用します。1回2~4錠(10~20mg)から服用を始め、原則として1週ごとに2錠/日(10mg/日)ずつ増量されますが、症状により1日8錠(40mg)を超えない範囲で適宜増減

2.4.4. = パキシル10mg

2.4.4.1. パロキセチン錠5mg

2.4.4.1.1. 脳内の伝達物質(セロトニン)に作用し、抗うつ作用や抗不安作用を示し、憂うつな気持ち、不安、いらいら感、やる気がなくなる、食欲不振、不眠、突然激しい不安、強迫観念、人前での過度な不安や緊張などの症状を改善

2.4.4.1.2. うつ病・うつ状態:通常、成人は1回4~8錠(パロキセチンとして20~40mg)を1日1回夕食後に服用します。1回2~4錠(10~20mg)から服用を始め、原則として1週ごとに2錠/日(10mg/日)ずつ増量されますが、症状により1日8錠(40mg)を超えない範囲で適宜増減されます。 パニック障害:通常、成人は1回6錠(パロキセチンとして30mg)を1日1回夕食後に服用します。1回2錠(10mg)から服用を始め、原則として1週ごとに2錠/日(10mg/日)ずつ増量されますが、症状により1日6錠(30mg)を超えない範囲で適宜増減されます。 強迫性障害:通常、成人は1回8錠(パロキセチンとして40mg)を1日1回夕食後に服用します。1回4錠(20mg)から服用を始め、原則として1週ごとに2錠/日(10mg/日)ずつ増量されますが、症状により1日10錠(50mg)を超えない範囲で適宜増減されます。 社会不安障害:通常、成人は1回4錠(パロキセチンとして20mg)を1日1回夕食後に服用します。1回2錠(10mg)から服用を始め、原則として1週ごとに2錠/日(10mg/日)ずつ増量されますが、症状により1日8錠(40mg)を超えない範囲で適宜増減されます。 外傷後ストレス障害:通常、成人は1回4錠(パロキセチンとして20mg)を1日1回夕食後に服用します。1回2~4錠(10~20mg)から服用を始め、原則として1週ごとに2錠/日(10mg/日)ずつ増量されますが、症状により1日8錠(40mg)を超えない範囲で適宜増減

2.4.5. デジレル

2.4.5.1. セロトニンの再取り込み阻害作用を示し、抗不安・鎮静作用により、ゆううつな気持ちや落ち込んでいる気分をやわらげます。 通常、うつ病・うつ状態の治療

2.4.5.2. 1日3~4錠(主成分として75~100mg)を初期用量とし、1日8錠(200mg)まで増量し、1~数回に分けて服用

2.4.6. リフレックス

2.4.6.1. 脳内のノルアドレナリン・セロトニンの神経伝達を増強することにより、気分を和らげ、不安、いらいら、不眠などの症状を改善します。 通常、うつ病・うつ状態の治療に用いられます。

2.4.6.2. 1日1回1錠(主成分として15mg)を初期用量とし、その後1回1~2錠(15~30mg)を1日1回就寝前に服用

2.4.7. セルトラリン

2.4.7.1. 脳内に存在するセロトニン再取り込み機構を選択的に阻害し、シナプス間隙のセロトニン濃度を高めて持続的にセロトニン神経伝達を高め、抗うつ作用や抗パニック障害などの作用を示します。 通常、うつ病・うつ状態、パニック障害、外傷後ストレス障害の治療に使用

2.4.7.2. 1回1錠(セルトラリンとして25mg)を1日1回から服用を開始され、1回4錠(100mg)を1日1回服用まで徐々に増量されますが、治療を受ける疾患や年齢・症状により1日4錠(100mg)を超えない範囲で適宜増減

2.4.7.3. 2

2.4.8. = ジェイゾロフト

2.4.9. アモキサン

2.4.9.1. 脳神経細胞への脳内伝達物質(カテコールアミン)の再取り込みを阻害することにより、シナプスにおけるカテコールアミンの濃度を上昇させ、憂うつな気持ちや落ち込んでいる気分を和らげます。 通常、うつ病・うつ状態の治療

2.4.9.2. 1日主成分として25~75mgを1~数回に分けて服用します。効果が十分ではないと判断される場合には1日150mg、症状が特に重い場合には1日300mgまで増量可

2.4.10. エビリファイ錠3mg

2.4.10.1. 脳内の神経伝達物質であるドパミンなどの受容体に作用し、幻覚・妄想などの症状を抑え、不安定な精神状態を安定させるとともに、やる気がしない、何も興味が持てないといったような状態を改善

2.4.10.2. 統合失調症の治療、双極性障害における躁症状の改善、うつ病・うつ状態の治療

2.4.10.3. 1回1錠(主成分として3mg)を1日1回服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、増量幅は1日1錠(3mg)とされ、1日服用量は5錠(15mg)を超えない

2.4.10.4. 副作用として、不眠、神経過敏、不安、傾眠、アカシジア(じっとしていることができない)、振戦(手足の震え)、流涎(よだれが出る)、体重増加

2.4.10.5. 2

2.4.11. = アリピプラゾール

2.4.11.1. 脳内の神経伝達物質であるドパミンなどの受容体に作用し、幻覚・妄想などの症状を抑え、不安定な精神状態を安定させるとともに、やる気がしない、何も興味が持てないといったような状態を改善させます。また、抑えることのできない感情の高まりや行動などの症状を改善します。 通常、統合失調症の治療、双極性障害における躁症状の改善、うつ病・うつ状態(既存治療で十分な効果が認められない場合に限る)の治療

2.4.11.2. 統合失調症:通常、成人は主成分として1日6~12mgを1回または2回に分けて服用し始め、維持用量として1日6~24mgを1回または2回に分けて服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、1日30mgを超えません。 双極性障害における躁症状の改善:通常、成人は主成分として1回12~24mgを1日1回服用します。開始用量は1日1回24mgとし、年齢・症状により適宜増減されますが、1日30mgを超えません。 うつ病・うつ状態(既存治療で十分な効果が認められない場合に限る):通常、成人は主成分として1回3mgを1日1回服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、増量幅は1日3mgとされ、1日15mgを超えません。

2.4.12. ドグマチール

2.4.12.1. 脳内の伝達物質(ドパミン)に作用することにより、抑うつ気分、不安、緊張、興奮をしずめ、精神状態を安定化

2.4.12.2. 1日3~6錠(主成分として150~300mg)を数回に分けて服用します。年齢・症状により適宜増減され、1日12錠(600mg)まで増量可

2.4.12.3. 副作用:血圧下降、パーキンソン症候群(震え、こわばり、よだれなど)、ジスキネジア(舌のもつれ、言語障害、眼球回転、嚥下困難など)、アカシジア(静坐不能)、乳汁分泌、女性化乳房、月経異常、射精不能、睡眠障害、不穏、焦燥感、眠気、頭痛、頭重、めまい、浮遊感、興奮、躁転、躁状態、しびれ、運動失調、吐き気、嘔吐、口渇、便秘、食欲不振、腹部不快感、発疹、体重増加、浮腫、脱力感、倦怠感、排尿困難、性欲減退

2.4.13. ラツーダ

2.4.13.1. 脳内の神経伝達物質(ドパミン、セロトニンなど)のバランスを整えることにより、強い不安や緊張感、意欲の低下、気分の落ち込みなどの症状をやわらげます。 通常、統合失調症や双極性障害におけるうつ症状の改善

2.4.13.2. 1回2錠(主成分として40mg)を1日1回食後に服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、1日最大量は4錠(80mg)

2.4.14. ミルナシプラン

2.4.14.1. SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤)薬で、脳内の神経伝達をスムーズにして、憂うつな気分を和らげ、意欲を高めます。 通常、うつ病・うつ状態の治療に

2.4.14.2. 1日25mgを初期用量とし、1日100mgまで徐々に増量され、2~3回に分けて食後に服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、高齢者では1日25mgを初期用量とし、1日60mgまで徐々に増量され、2~3回に分けて食後に服用

2.4.15. コントミン

2.4.15.1. 神経伝達物質であるドパミンおよびセロトニンの受容体を遮断する作用があり、不安や緊張をやわらげ、気分を安定させます。 通常、統合失調症、躁病、神経症による不安・緊張・抑うつ、悪心・嘔吐、しゃっくり、破傷風に伴う痙攣の治療や、麻酔前、催眠・鎮静・鎮痛剤の効力増強に用いられます。

2.4.15.2. 統合失調症、躁病、神経症による不安・緊張・抑うつ:通常、成人は主成分として1日50~450mgを数回に分けて服用します。

2.4.16. 癌末期の抗うつ薬

2.4.16.1. セルトラリン25mg 1日1回 1回2錠まで

2.4.16.2. エスシタロプラム10mg 1日1回

2.4.16.3. ミルナシプラン12.5mg 1日2回 1回2錠まで

2.4.16.4. デュロキセチン20mg 1回1カプセル 朝食後 1回2カプセルまで

2.4.16.5. ミルタザピン15mg 1回1錠 1日1回就前 1回2錠まで

2.5. パーキンソン治療薬

2.5.1. メネシット配合錠100

2.5.1.1. 脱炭酸酵素を阻害して脳内へ効率よくドパミンを送り、脳内の不足したドパミンを補い、パーキンソン病の症状を改善

2.5.1.2. レボドパとして1回100~125mg、1日100~300mgから服用を始め、毎日または隔日に100~125mgずつ増量し、最適服用量を定め維持量(標準維持量;レボドパ量として1回200~250mgを1日3回)とします。

2.5.1.3. 2

2.5.2. プラミペキソール

2.5.2.1. 脳のドパミンD2受容体を刺激し、パーキンソン病の症状(手のふるえ、筋肉のこわばり、動作が遅い、姿勢を保持できない)を改善

2.5.2.2. 1日量1/2錠(主成分として0.25mg)から服用を始め、2週目は1日量1錠(0.5mg)を服用し、以後経過をみながら1週間ごとに1日量1錠(0.5mg)ずつ増量され、維持量〔標準1日量3~9錠(1.5~4.5mg)〕が決められます。1日量が3錠(1.5mg)未満の場合は2回に分け朝夕食後に、3錠(1.5mg)以上の場合は3回に分け毎食後に服用します。年齢や症状により適宜増減されますが、1日量9錠(4.5mg)を超えません

2.5.3. スタレボL100

2.5.3.1. レボドパ、カルビドパとエンタカポンの配合剤です。レボドパは脳に移行してドパミンに変わり、不足しているドパミンを補い、パーキンソン病の症状を改善します。カルビドパとエンタカポンは、末梢でのレボドパの代謝酵素を阻害し、レボドパの脳内への移行を高めます。 通常、パーキンソン病における症状の日内変動(ウェアリングオフ現象)の改善

2.5.3.2. 1回1~2錠を服用します。症状により用量、服用回数が調節されますが、レボドパとして1日1,500mg、カルビドパとして1日150mg、エンタカポンとして1日1,600mg超えません。また、服用回数は1日8回までです。本剤は1錠中にレボドパ100mgを含有

2.5.4. マドパー配合錠

2.5.4.1. 主成分のレボドパが脳内でドパミンに変化し、パーキンソン病などの症状を改善

2.5.4.2. 今までレボドパを飲んでいない場合:通常、成人は初回1日量1~3錠を1~3回に分けて食後に服用し、2~3日毎に1日量1~2錠ずつ漸増し、維持量として1日3~6錠を服用

2.5.4.3. 現在レボドパを飲んでいる場合:通常、成人は初回1日量として服用中のレボドパ量の約1/5に相当するレボドパ量(本剤1錠中にレボドパ100mg含有)に切り換え、1~3回に分けて食後に服用し、漸増もしくは漸減し、維持量として1日量3~6錠を服用

2.5.5. チアプリド錠25mg

2.5.5.1. 脳内の神経伝達物質(ドパミン)の受容体を遮断することにより、興奮・攻撃性の症状を改善

2.5.5.2. 脳梗塞後遺症に伴う攻撃的行為・精神興奮・徘徊・せん妄の改善、特発性ジスキネジアおよびパーキンソニズムに伴うジスキネジアの治療

2.5.5.3. 1回1~2錠(チアプリドとして25~50mg)を1日3回服用しますが、治療を受ける疾患や年齢・症状により適宜増減

2.5.5.4. パーキンソニズムに伴うジスキネジアでは、1回1錠(25mg)を1日1回から服用を開始するのが望ましい

2.5.6. イーシー・ドパール配合錠

2.5.6.1. 主成分レボドパは、吸収された後に脳内へ入り、ドパミンに変換されます。配合されているベンセラジド塩酸塩は血液中レボドパ濃度を高め、レボドパの脳内移行を高めます。

2.5.6.2. レボドパ未投与例:通常、成人は初回1日量1~3錠を1~3回に分けて食後に服用し、2~3日ごとに1日量1~2錠ずつ増やし、維持量として1日3~6錠を服用します。 レボドパ既投与例:通常、成人は初回1日量として、投与中のレボドパ量の約1/5に相当する量(本剤は1錠中にレボドパ100mgを含む)を1~3回に分けて食後に服用し、少しずつ量を増やすあるいは減らして、維持量として1日量3~6錠を服用

2.5.6.3. レボドパ + ベンセラジド塩酸塩

2.5.7. ビ・シフロール

2.5.7.1. 脳のドパミンD2受容体を刺激し、パーキンソン病の症状(手のふるえ、筋肉のこわばり、動作が遅い、姿勢を保持できない)を改善します。 通常、パーキンソン病の治療に

2.5.7.2. 1日量2錠(主成分として0.25mg)から服用を始め、2週目は1日量4錠(0.5mg)を服用し、以後経過をみながら1週間ごとに1日量4錠(0.5mg)ずつ増量され、維持量〔標準1日量12~36錠(1.5~4.5mg)〕が決められます。1日量が12錠(1.5mg)未満の場合は2回に分け朝夕食後に、12錠(1.5mg)以上の場合は3回に分け毎食後に服用します。年齢や症状により適宜増減されますが、1日量36錠(4.5mg)を超えません。

2.5.8. アキネトン錠

2.5.8.1. 中枢神経に作用することにより、手のふるえ、筋肉のこわばりや動作が遅くなったりするのを改善します。 通常、パーキンソン症状の治療

2.5.8.2. 1回1錠(主成分として1mg)を1日2回から始め、徐々に増量して、1日量3~6錠(主成分として3~6mg)を数回に分けて服用

2.6. 認知症予防薬

2.6.1. アルツハイマー型

2.6.1.1. ドネペジル酸OD錠5mg

2.6.1.1.1. アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制

2.6.1.1.2. アリセプトを初めとするドネペジルの効能は「アセチルコリンエステラーゼの阻害」であり、メマリー(メマンチン)の「グルタミン酸の過剰放出の抑制」とは異なるため、同じ認知症の薬でありながら併用が可能という利点があります。よって、アルツハイマー型認知症が中等度まで進行した頃からメマリー(メマンチン)を投与する事で相乗効果が得られる

2.6.1.1.3. 3

2.6.1.2. メマリーOD錠

2.6.1.2.1. 脳内グルタミン酸受容体サブタイプのNMDA受容体チャネルの過剰な活性化を抑制することにより細胞内への過剰なカルシウムイオンの流入を抑制し、神経細胞傷害や記憶・学習障害を抑制

2.6.1.2.2. 1日1回1錠(主成分として5mg)を服用させることから開始し、1週間毎に1錠(5mg)ずつ増量し、4週目からは1日1回20mgの服用

2.6.1.2.3. 3

2.6.1.3. メマンチン塩酸塩OD錠

2.6.1.3.1. 脳内のNMDA受容体チャネルの過剰な活性化を抑制することにより細胞内への過剰なカルシウムイオンの流入を抑制し、神経細胞傷害や記憶・学習障害を抑制します。 通常、中等度および高度アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制

2.6.1.3.2. 1日1回1錠(主成分として5mg)を服用させることから開始し、1週間毎に1錠(5mg)ずつ増量し、4週目からは1日1回20mgを服用

2.6.1.3.3. 3

2.6.1.4. レミニール

2.6.1.4.1. 脳内の神経伝達物質であるアセチルコリンの分解酵素の働きを抑えてその減少を防ぎ、また神経の情報伝達を促進することで、記憶障害(物忘れ)、見当識障害(時間や場所の認識の問題)、判断ができにくくなるなどの認知症の症状進行を遅らせます。 通常、アルツハイマー型認知症の症状の進行抑制

2.6.1.4.2. 1回1錠(ガランタミンとして4mg)を1日2回服用させることから開始し、4週間後から1回2錠(8mg)を1日2回に増量されます。なお、症状に応じて1回3錠(12mg)を1日2回まで増量

2.6.1.5. イクセロンパッチ

2.6.1.5.1. 脳内の神経伝達物質であるアセチルコリンの分解酵素の働きを抑えることにより脳内アセチルコリン量を増加させ、神経の情報伝達を促進することで、記憶障害(物忘れ)、見当識障害(時間や場所の認識の問題)、判断ができにくくなるなどの認知症の症状進行を遅らせます。 通常、アルツハイマー型認知症の症状の進行抑制に用いられます。

2.6.1.5.2. 成人は1日1回4.5mgパッチから開始し、原則として4週毎に4.5mgずつ増量し、維持量として1日1回18mgパッチを使用します。また、あなたの状態によって1日1回9mgから開始し、4週後に18mgに増量する場合もあります。

2.6.2. 認知症治療薬一覧

2.6.2.1. メマンチンはアリセプトとの併用可能

2.7. ALSにおける機能障害の進行抑制

2.7.1. ラジカット注30mg

2.7.1.1. 血液の流れが悪くなったところで増加する有害なフリーラジカルを消去することにより、脳を保護します。また、フリーラジカルの発生を抑えることにより、運動神経を保護

2.7.1.2. 脳梗塞急性期に伴う神経症候、日常生活動作障害、機能障害の改善に用いられます。また、筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制

2.7.1.3. 脳梗塞急性期:通常、1日2回、30分かけて点滴で静脈内に注射します。使用期間は14日以内です。 筋萎縮性側索硬化症(ALS):通常、1日1回、60分かけて点滴で静脈内に注射します。通常、本剤注射期と休薬期を組み合わせた28日間を1クールとし、これを繰り返します。第1クールは14日間連日注射する注射期の後14日間休薬し、第2クール以降は14日間のうち10日間注射する注射期の後14日間休薬

2.7.1.4. 副作用:肝障害(全身けん怠感、食欲不振、皮膚や白目が黄色くなる)、腎機能障害(尿量の減少、むくみ)、不眠症、発熱、発疹、発赤、腫脹、膨疹、かゆみ、紅斑

2.8. 抗てんかん薬

2.8.1. イーケプラ

2.8.1.1. 脳内の神経の過剰な興奮を抑えて、てんかんの発作を抑制

2.8.1.2. 1日4錠(主成分として1,000mg)を1日2回に分けて服用します。症状により適宜増減されますが、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として4錠(1,000mg)以下ずつ行います。1日の最高用量は12錠(3,000mg)までです。

2.8.1.3. 2

2.8.2. リボトリール

2.8.2.1. 脳のベンゾジアゼピン受容体に作用し、脳の興奮している状態をしずめ、てんかん発作(けいれん、意識消失など)を抑えます。

2.8.2.2. 1日0.5~1mgを1~3回に分けて服用します。以後、症状に応じて至適効果が得られるまで徐々に増量されます。通常、維持量は1日2~6mgを1~3回に分けて服用

2.8.2.3. 2

2.8.3. エクセグラン

2.8.3.1. 中枢神経に作用して、てんかんの発作をおさえます。 通常、てんかんの部分発作、全般発作、混合発作の治療

2.8.3.2. 1日100~200mgを1~3回に分割して服用し、以後1~2週ごとに増量して、1日200~400mgを1~3回に分けて服用

2.8.4. ラモトリギン錠

2.8.4.1. 興奮性神経伝達物質の遊離を抑制して神経の過剰な興奮を抑え、けいれん発作を起こしにくくします。 通常、部分発作、強直間代発作に対する単剤療法または他の抗てんかん薬との併用療法(小児は併用療法のみ)、定型欠神発作に対する単剤療法、Lennox-Gastaut症候群における全般発作に対する他の抗てんかん薬との併用療法に

2.8.4.2. バルプロ酸ナトリウムを併用: 通常、初めの2週間は1回1錠(主成分として25mg)を1日おきに1回服用し、次の2週間は1日1錠(25mg)を1回に服用します。以後、1~2週間ごとに1日量として1~2錠(25~50mg)ずつ徐々に増量されます。維持用量は1日4~8錠(100~200mg)を2回に分けて服用するとされています。 バルプロ酸ナトリウム以外の薬剤(フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、プリミドン、リファンピシン、ロピナビル・リトナビル配合剤など)を併用: 通常、初めの2週間は1日2錠(主成分として50mg)を1回に服用し、次の2週間は1日4錠(100mg)を2回に分けて服用します。以後、1~2週間ごとに1日量として最大4錠(100mg)ずつ徐々に増量されます。維持用量は1日8~16錠(200~400mg)を2回に分けて服用するとされています。 ラモトリギン単剤療法、もしくは、バルプロ酸ナトリウム以外の薬剤(アリピプラゾール、オランザピン、ゾニサミド、ガバペンチン、シメチジン、トピラマート、プレガバリン、リチウム、レベチラセタム、ペランパネル、ラコサミドなど)を併用: 通常、初めの2週間は1回1錠(主成分として25mg)、次の2週間は1回2錠(50mg)を1日1回服用し、5週目は1日4錠(100mg)を1回または2回に分けて服用します。以後、1~2週間ごとに1日量として最大4錠(100mg)ずつ徐々に増量されます。維持用量は1日4~8錠(100~200mg)を1回または2回に分けて服用します。症状に応じて適宜増減されますが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日量として最大4錠(100mg)ずつ徐々にされます。1日最大量は16錠(400mg)とされています。

2.8.5. トピナ

2.8.5.1. 脳内の神経の過剰な興奮をしずめて、てんかんの発作をおさえます。 通常、他の抗てんかん薬と併用して、てんかんの部分発作の治療に用いられます。

2.8.5.2. 1回1錠(主成分として50mg)を1日1~2回の服用から開始します。以後、1週間以上継続してから少しずつ増量し、維持量として1回2~4錠(100~200mg)を1日2回服用します。症状により適宜増減されますが、1日の最高用量は12錠(600mg)まで

2.9. 痙性麻痺

2.9.1. ギャバロン

2.9.1.1. 脊髄のシナプス反射を抑制しγ-運動ニューロンの活性を低下させることにより、筋肉の緊張を緩和します。 通常、脳血管障害、痙性脊髄麻痺その他の脳性疾患などによる痙性麻痺の治療に用いられます。

2.9.1.2. 初回1日1~3錠(主成分として5~15mg)を1~3回に分けて食後に服用します。以後、症状により標準用量に達するまで2~3日毎に1日1~2錠(5~10mg)ずつ増量されます。標準用量は1日6錠(30mg)ですが、反応には個人差があるため、年齢・症状に応じて適宜増減

2.10. 睡眠薬

2.10.1. ベンゾジアゼピン系

2.10.1.1. トリアゾラム ハルシオン(商品名) 半減期 3時間

2.10.1.2. ブロチゾラム レンドルミン(商品名) 半減期 7時間

2.10.1.3. ワイパックス

2.10.1.3.1. 中枢神経系のベンゾジアゼピン受容体に結合することにより、不安や緊張を和らげます。 通常、神経症における不安・緊張・抑うつ、心身症(自律神経失調症、心臓神経症)における身体症候並びに不安・緊張・抑うつの治療に用いられます。

2.10.1.3.2. 1日2~6錠(主成分として1~3mg)を2~3回に分けて服用

2.10.1.4. × デパス

2.10.1.4.1. 依存を作る最悪な薬

2.10.1.4.2. 短時間型で半減期が6時間と短い。 よく効いてすぐに効果が切れるために依存を作る

2.10.1.4.3. 30日間の処方制限

2.10.1.4.4. 副作用

2.10.1.4.5. = エチゾラム

2.10.1.5. 問題点

2.10.1.5.1. 依存、認知機能低下、転倒リスク増

2.10.1.6. リーゼ

2.10.1.6.1. ベンゾジアゼピン受容体に作用し、不安や緊張をやわらげます。 通常、心身症(消化器疾患、循環器疾患)における不安・緊張・抑うつ・睡眠障害などの改善、自律神経失調症におけるめまい・肩こり・食欲不振の改善

2.10.1.6.2. 心身症、自律神経失調症:通常、成人は1回1~2錠(主成分として5~10mg)を1日3回服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。必ず指示された服用方法に従ってください。 麻酔前投薬:通常、1回2~3錠(主成分として10~15mg)を就寝前または手術前に服用

2.10.1.7. フルニトラゼパム

2.10.1.7.1. 脳のベンゾジアゼピン受容体に結合してGABA神経系の作用を増強し、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒を改善します。 通常、不眠症の治療や麻酔前投薬に

2.10.1.7.2. 1回主成分として0.5~2mgを就寝前または手術前に服用します。なお、治療を受ける疾患や年齢・症状により適宜増減されますが、高齢者は1回主成分として1mgまで

2.10.1.8. = サイレース

2.10.2. GABA増大

2.10.2.1. レンドルミン錠0.25mg

2.10.2.1.1. 1回1錠(主成分として0.25mg)を1日1回就寝直前に服用

2.10.2.1.2. 1回1錠(主成分として0.25mg)を1日1回就寝直前に服用

2.10.2.2. = ブラチゾラム

2.10.2.2.1. 脳のベンゾジアゼピン受容体に作用して、寝つきをよくします

2.10.2.2.2. 1回1錠(主成分として0.25mg)を就寝前に服用

2.10.2.3. エスゾピクロン

2.10.2.3.1. 睡眠に深く関わるGABA受容体へ作用することにより、寝つきをよくし、眠りを持続させる働きがあります。 通常、不眠症の治療に用いられます。

2.10.2.3.2. 1回2錠(主成分として2mg)を、高齢者は1回1錠(1mg)を1日1回就寝前に服用します。症状により適宜増減されますが、成人では1回3錠(3mg)、高齢者では1回2錠(2mg)最大

2.10.2.4. ゾピクロン

2.10.2.4.1. 脳のベンゾジアゼピン受容体に作用して、寝つきをよくします。 通常、不眠症の治療および手術の前夜や手術(麻酔)前に寝つきをよくするための麻酔前投薬として用いられます。

2.10.2.4.2. 不眠症:通常、成人は1回主成分として7.5~10mgを就寝前に服用します。 麻酔前投薬:通常、成人は1回主成分として7.5~10mgを就寝前または手術前に服用します。 いずれも、治療を受ける疾患や年齢・症状により適宜増減

2.10.2.5. メイラックス

2.10.2.5.1. 中枢神経のベンゾジアゼピン受容体に作用し、抑制性神経伝達物質GABAの作用を強めることによって、気持ちを落ちつかせたり、緊張や不安をやわらげたりする薬です。 通常、神経症における不安・緊張・抑うつ・睡眠障害、心身症(胃・十二指腸潰瘍、慢性胃炎、過敏性腸症候群、自律神経失調症)における不安・緊張・抑うつ・睡眠障害の治療に用いられます。

2.10.2.5.2. 1日2錠(主成分として2mg)を1~2回に分けて服用

2.10.2.6. セレナール

2.10.2.6.1. 脳内に広く存在するベンゾジアゼピン受容体に作用して、神経系に抑制的に作用し、不安や緊張などを取り除く薬です。 不安・緊張・焦燥・抑うつ・意欲減退・易疲労性などの情動障害、神経症症状の解消などに効果があります。 通常、神経症における不安・緊張・抑うつ・睡眠障害の治療に用いられます。また、心身症(消化器疾患、循環器疾患、内分泌系疾患、自律神経失調症)における身体症状ならびに不安・緊張・抑うつの治療に用いられます。

2.10.2.6.2. 1回1~2錠(主成分として10~20mg)を1日3回服用

2.10.2.7. ルネスタ

2.10.2.7.1. 睡眠に深く関わるGABA受容体へ作用することにより、寝つきをよくし、眠りを持続させる働きがあります。 通常、不眠症の治療に用いられます。

2.10.2.7.2. 1回2錠(主成分として2mg)を、高齢者は1回1錠(1mg)を1日1回就寝前に服用

2.10.3. 非ベンゾジアゼピン系

2.10.3.1. ゾルピデム マイスリー(商品名) 半減期 2時間

2.10.3.1.1. ゾルピデムの半減期は高齢者で2.2倍

2.10.3.1.2. ゾルピデムで大腿骨近位部骨折が2.23倍、怪我のリスクが1.89倍に増えたという報告があり、筋弛緩作用も実際にはある

2.10.3.1.3. 1回1/2~1錠(主成分として5~10mg)を就寝直前に服用します。なお初めて服用する場合には、1回1/2錠(5mg)から服用します。年齢や症状・疾患により適宜増減されますが、1回1錠(10mg)最大

2.10.3.2. ゾピクロン アモバン(商品名) 半減期 4時間

2.10.3.3. エスゾピクロン ルネスタ(商品名) 半減期 5時間

2.10.3.3.1. ルネスタ

2.10.3.4. 特徴

2.10.3.4.1. 非ベンゾジアゼピン系の半減期は短い

2.10.3.4.2. 高齢者は血漿タンパク質濃度低下や腎機能低下などによって、血中濃度が上がりやすい

2.10.3.4.3. ベンゾジアゼピンと同様に、新規で処方しない、また中止を考慮するべき薬

2.10.4. オレキシン受容体拮抗薬

2.10.4.1. 覚醒に関与するオレキシン受容体に拮抗することで覚醒させなくする=眠くさせる

2.10.4.2. ベルソムラ

2.10.4.3. デエビゴ

2.10.4.3.1. ベルソムラに比べてよりオレキシン2受容体を阻害

2.10.4.3.2. オレキシン2受容体がより覚醒に関与するとされており、デエビゴはベルソムラより睡眠に対する作用が強い

2.10.4.3.3. ベルソムラと違って一包化できる

2.10.4.3.4. 長期投与が可能となった

2.10.4.3.5. ベルソムラ15mgからデエビゴ5mgへの変更

2.10.5. メラトニン受容体作用薬

2.10.5.1. ロゼレム

2.10.5.1.1. 睡眠に深く関わるホルモン『メラトニン』の受容体に作用することで、睡眠と覚醒のリズムを整えて、脳とカラダを「寝付きやすい状態」にします。 通常、不眠症の治療に用いられます。

2.10.5.1.2. 1日1回1錠(主成分として8mg)を就寝前に服用します。なお、眠れないからといって自分で勝手に服用量を増やしてはいけません。

2.10.6. 漢方薬

2.10.6.1. ツムラ抑肝散エキス顆粒

2.10.6.1.1. 神経症、不眠症、小児夜なきや疳の虫の治療に使用されます。 通常、虚弱な体質で神経がたかぶる人に用いられます。

2.10.6.1.2. 1日7.5gを2~3回に分割し、食前もしくは食間

2.11. レストレスレッグ

2.11.1. ビ・シフロール錠0.125mg

2.11.1.1. 脳のドパミンD2受容体を刺激し、特発性レストレスレッグス症候群の症状(じっと座っているときや横になっているときなどの安静時に、脚やときには腕に異常感覚が起こり、脚を動かしたいという強い欲求が現れる)を改善

2.11.2. ニュープロ パッチ

2.11.2.1. 脳のドパミン受容体を刺激することにより、パーキンソン病症状(手のふるえ、筋肉のこわばり、動作が遅い、姿勢が保持できない)や、特発性レストレスレッグス症候群の症状(脚の不快感や脚を動かしたいという強い欲求、これに伴う睡眠の障害)を改善します。 通常、パーキンソン病の治療や、特発性レストレスレッグス症候群の治療に用いられます。

2.11.2.2. パーキンソン病:通常、成人は主成分として1回4.5mgを1日1回からはじめ、以後経過を観察しながら、1週間毎に1日量として4.5mgずつ増量し、維持量(標準1日量9mg~36mg)を、肩、上腕部、腹部、側腹部、臀部、大腿部のいずれかの正常な皮膚に貼付し、24時間毎に貼り替えます。年齢・症状により適宜増減されますが、1日量として36mgを超えないこととします。 特発性レストレスレッグス症候群:通常、成人は主成分として1回2.25mgを1日1回からはじめ、以後経過を観察しながら、1週間以上の間隔をあけて1日量として2.25mgずつ増量し維持量(標準1日量4.5mg~6.75mg)を、肩、上腕部、腹部、側腹部、臀部、大腿部のいずれかの正常な皮膚に貼付し、24時間毎に貼り替えます。年齢・症状により適宜増減されますが、1日量として6.75mgを超えないこととします。

2.12. 脊髄小脳変性症

2.12.1. タルチレリン

2.12.1.1. TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)受容体に結合し、神経伝達物質の遊離促進・代謝回転促進作用、神経栄養因子様作用などにより神経細胞を活性化します。 通常、脊髄小脳変性症における運動失調の改善に用いられます。

2.12.1.2. 1回1錠(主成分として5mg)を1日2回(朝、夕)食後に服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。

2.13. アンペック坐剤

2.13.1. 疼痛時

2.14. 認知症治療薬

2.14.1. 妄想

2.14.1.1. グラマリール25mg

2.14.1.1.1. 1錠分1就前〜3錠分3

2.14.1.2. リスパダール1mg 1錠分1〜2錠分2

2.14.1.3. セロクエル25mg 1-2錠分1就前

2.14.2. 幻聴

2.14.2.1. リスパダール 1mg

2.14.2.1.1. 1錠分1〜3錠分3

2.14.2.2. セロクエル 25mg

2.14.2.2.1. 1-3錠分1 就前

2.14.2.3. ジプレキサ2.5mg

2.14.2.3.1. 1錠分1就前 〜3錠分3

2.14.3. 認知症を伴う幻視

2.14.3.1. アリセプト

2.14.3.1.1. 5mg1錠分1朝〜10mg1錠分1朝

2.14.3.2. レミニール

2.14.3.2.1. 8mg2錠分2朝夕〜12mg2錠分2朝夕

2.14.3.3. リバスタッチ/イクセロン

2.14.3.3.1. 9mg分1朝〜18mg分1朝

2.14.4. 意識障害を伴う幻視

2.14.4.1. シンメトレル50mg 3錠分3 + セロクエル25mg 1錠分1就前〜3錠分2

2.14.5. 幻臭・幻味

2.14.5.1. ドグマチール50mg 1錠分1就前〜3錠分3

2.14.5.2. リスパダール 1mg

2.14.5.2.1. 1錠分1〜3錠分3

2.14.6. 体に感じる幻覚・妄想

2.14.6.1. ドグマチール50mg 1錠分1就前〜3錠分3

2.14.6.2. リスパダール 1mg

2.14.6.2.1. 1錠分1〜3錠分3

2.14.6.3. コントミン/ウインタミン25mg

2.14.6.3.1. 1-2錠分1就前

2.14.7. 興奮

2.14.7.1. グラマリール25mg

2.14.7.1.1. 1錠分1就前〜3錠分3

2.14.7.2. 抑肝散2.5g

2.14.7.2.1. 1包分1朝〜3包分3

2.14.7.3. セロクエル25mg

2.14.7.3.1. 1錠分1就前〜3錠分3

2.14.8. 暴力・暴言・破壊・叫び声

2.14.8.1. グラマリール25mg

2.14.8.1.1. 1錠分1就前〜3錠分3毎食後

2.14.8.2. 抑肝散2.5g

2.14.8.2.1. 1包分1朝〜3包分3毎食後をグラマリールに追加

2.14.8.3. セロクエル25mg

2.14.8.3.1. 1錠分1就前〜3錠分3毎食後に変更

2.14.9. 大声

2.14.9.1. ワイパックス0.5mg

2.14.9.1.1. 1錠分1朝〜3錠分3毎食後

2.14.9.2. 効果がなければ、グラマリール25mg

2.14.9.2.1. 1錠分1朝〜3錠分3毎食後へ変更

2.14.9.3. それでも効果がなければ、セロクエル25mg

2.14.9.3.1. 1錠分1朝〜3錠分3毎食後へ変更

2.14.10. うつ病・うつ状態

2.14.10.1. レメロン15mg

2.14.10.1.1. 1錠〜2錠分1就前

2.14.10.2. 効果がなければ、ドグマチール50mg

2.14.10.2.1. 1錠分1就前〜3錠分3食後へ変更

2.14.10.3. または、レスリン25mg

2.14.10.3.1. 1錠分1就前〜3錠分3食後へ変更

2.14.10.4. 不眠がないときは、最初はサインバルタ20mg1−2錠分1朝食後でも良い

2.14.11. アパシー(意欲低下・無関心)

2.14.11.1. サインバルタ20mg

2.14.11.1.1. 1-2錠分1朝

2.14.11.2. ルボックス25mg

2.14.11.2.1. 1錠分1就前〜3錠分3食後

2.14.11.3. 効果がないときに、シンメトレル50mg

2.14.11.3.1. 1錠分1朝〜3錠分3食後へ変更

2.14.12. 妄想を伴ううつ状態

2.14.12.1. ドグマチール50mg

2.14.12.1.1. 1錠分1就前〜3錠分3朝夕就前

2.14.12.2. 改善しないとき、ルボックス25mg

2.14.12.2.1. 1錠分1就前〜3錠分3朝夕就前を上記に追加

2.14.12.3. アモキサン25mg

2.14.12.3.1. 1錠分1就前〜3錠分3朝夕就前を上記に追加

2.14.13. パニック発作がみられる不安・焦燥

2.14.13.1. パキシル12.5mg

2.14.13.1.1. 1錠分1就前〜3錠分3食後

2.14.13.2. 効果がないときにデパス0.5mg

2.14.13.2.1. 1錠分1朝〜3錠分3食後を変更または上記に追加

2.14.13.3. グラマリール25mg

2.14.13.3.1. 1錠分1朝〜3錠分3食後を変更または上記に追加

2.14.14. パニック発作がない過度の緊張・焦燥

2.14.14.1. 抑肝散2.5g

2.14.14.1.1. 1包分1朝または就前〜4包分4

2.14.14.2. 効果のないときに、

2.14.14.2.1. ワイパックス0.5mg

2.14.14.2.2. レメロン15mg

2.14.15. 多幸

2.14.15.1. ユベラN200mg

2.14.15.1.1. 1錠分1就前〜3錠分3毎食後

2.14.15.2. デパケン100mg

2.14.15.2.1. 1−4錠分2朝、夕食後を上記に追加

2.14.15.3. テグレトール100mg

2.14.15.3.1. 1-2錠分1就前〜3錠分2(朝1、就前2)をユベラNに追加

2.14.16. 衝動行動(反社会的なもの)

2.14.16.1. グラマリール25mg

2.14.16.1.1. 1錠分1就前〜3錠分3食後

2.14.16.2. リスパダール1mg

2.14.16.2.1. 0.5錠分1就前〜3錠分3毎食後に変更または上記に追加

2.14.16.3. テグレトール100mg

2.14.16.3.1. 1錠分1就前〜6錠分3毎食後をグラマリールに追加

2.14.17. 衝動行動(反道徳的なもの)

2.14.17.1. グラマリール25mg

2.14.17.1.1. 1錠分1就前〜3錠分3食後

2.14.17.2. デパケン200mg

2.14.17.2.1. 1錠分1就前〜3錠分3毎食後に変更ないし上記に追加

2.14.17.3. リスパダール1mg

2.14.17.3.1. 0.5錠分1就前〜3錠分3毎食後に変更または上記に追加

2.14.18. 万引き・窃盗

2.14.18.1. グラマリール25mg

2.14.18.1.1. 1錠分1就前

2.14.18.2. ルーラン4mg

2.14.18.2.1. 1-2錠分1就前へ変更

3. 耳鼻科

3.1. ベタヒスチンメシル

3.1.1. 内耳の血流を増やすことにより、回転性のめまいを和らげます。 通常、メニエール病、メニエール症候群、眩暈(めまい)症に伴うめまい、めまい感の軽減に用いられます。

3.1.2. 成人は1回1~2錠(主成分として6~12mg)を1日3回食後に服用

4. がん末期患者のステロイド

4.1. デカドロン2mg/day 朝夕分2

4.2. リンデロン12mg/day

4.3. がん末期食欲不振

4.3.1. オランザピン1.25mg眠前

5. 痛み止め・麻薬

5.1. 痛み止め、疼痛時

5.1.1. セレコックス

5.1.1.1. NSAIDSの95%

5.1.1.1.1. COX-2選択的阻害薬なので、胃に優しく使いやすい

5.1.1.1.2. PRECISION試験HirayamaA,etal:CircJ78(1)1942052014 セレコキシブ 年間7.4/1000人非選択的NSAIDS 年間8.8/1000人有意差はない

5.1.2. モービック

5.1.2.1. 残り5%

5.1.2.1.1. 1日1回の処方で済ませたいときに、たまに処方

5.1.3. カロナール(アセトアミノフェン)

5.1.3.1. NSAIDsを使いづらい方が痛みを訴える場合

5.1.3.1.1. 副作用が少ないので使いやすい

5.1.3.1.2. NSAIDSよりも急性腎不全のリスクが少なく、腎機能低下の人にも使用しやすい

5.1.3.1.3. 安全域もひろく、むしろ投与量不足から効果を感じられないこともある

5.1.3.1.4. 効果発現は早いが、半減期も早く効果の切れ目に注意が必要

5.1.3.1.5. 抗炎症作用はほとんどないので、炎症が起こっている病態(痛風、偽痛風、関節リウマチなど)には使いづらい

5.1.3.1.6. カロナール細粒50%1gでも可能

5.1.3.1.7. 1回あたり600~1000mg使わないといけない

5.1.3.1.8. 高齢者では1回あたり300mgでも良い人も

5.1.3.1.9. 腎機能低下、肝機能低下がない人という前提です。900mg/day1日3回はまず大丈夫。3000〜4000mg/dayまで大丈夫という人もいます。1500mg/dayを超える場合には肝機能チェック必要。逆に体が小さい高齢者でも1500mg/dayまでならまず安心

5.1.3.1.10. 2000〜3000mg/dayの使用なら長期投与でも、肝硬変でも安全

5.1.3.1.11. Ccr10〜50では1回600mg毎食後と寝る前の使用がOKつまり2400mg/dayは腎障害の理由でもOKCr10以下では1回600mg1日3回OK(参考文献:日本腎臓病薬物療法学会,腎機能低下時の主な薬剤投与量一覧;38版,2014年5月)

5.1.3.1.12. カロナール錠500mg

5.1.4. × ロキソニン

5.1.4.1. 切れ味は良いが副作用が多い

5.1.5. アンヒバ坐剤小児用 100mg

5.1.6. ジクトルテープ75mg

5.1.6.1. 非ステロイド系の鎮痛消炎剤で、炎症の原因となるプロスタグランジンの合成を阻害して、炎症を抑え、痛みを和らげます。 通常、各種がんにおける鎮痛、腰痛症・肩関節周囲炎・頸肩腕症候群および腱鞘炎における鎮痛・消炎に用いられます。

5.1.6.2. 1日1回、2枚(主成分として150mg)を胸、腹部、上腕、背中、腰または太ももに貼り、1日(約24時間)毎に貼り替えます。症状や状態により、1回3枚(225mg)貼ることがあります。

5.1.7. ケトプロフェンテープ

5.1.7.1. 非ステロイド系の鎮痛消炎剤で、炎症の原因となるプロスタグランジンの合成を阻害して、炎症を抑え、痛みを和らげます

5.1.8. サインバルタ

5.1.8.1. 中枢神経系の痛みを抑制する経路に作用し、セロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで、痛みを和らげます。

5.1.8.2. 1日1回朝食後にデュロキセチンとして20mgから服用を開始し、1週間以上服用継続した後に、1日40mgに増量されます。症状により、40mgを1週間以上服用継続した後に効果不十分の場合は、1日60mgまで増量

5.1.8.3. 慢性腰痛症と変形性膝関節症に対して、適応があります。添付文章には、膝関節の場合には、3ヶ月以上疼痛が持続する人。第一選択にはならない

5.1.8.4. 心因的な要因も被っている人に

5.1.8.5. デュロキセチンはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)であり減量に注意が必要です。具体的には、半月から1ヶ月単位で、漸減していきます。突然の中断により悪心嘔吐、耳鳴り、手足のピリピリ感などが出ることがあります。これは、薬のスイッチ時に出ることもあり、新しい薬の副作用と誤認されることがあるので注意が必要です。しかし耐糖能異常などが増悪し、ケトアシドーシスが出る場合には、中止せざるを得ないこともあります。でも、MARTAなどの抗精神病薬と違い、ケトアシドーシスが出る頻度は少なく、糖尿病の人にも比較的使用しやすいです。

5.1.8.6. デュロキセチンはNSAIDSや抗血小板薬内服している人は禁忌といわれています。脳出血のリスクが上がるそうです。

5.1.8.7. トラマドールと併用しない方が良い

5.1.8.7.1. セロトニン症候群の発症が増える

5.1.8.7.2. 自殺企図が出そうな人にも禁忌

5.1.8.8. 尿閉の副作用がある

5.1.8.9. 2

5.1.9. ノイロトロピン

5.1.9.1. 生体内に備わっている痛みを抑える神経の働きを高める作用に加えて、末梢の血流改善作用や痛みや炎症に関与するブラジキニンの遊離抑制作用により痛みを和らげます。 通常、帯状疱疹後神経痛、腰痛症、頸肩腕症候群、肩関節周囲炎、変形性関節症の治療

5.1.9.2. 1回2錠(主成分として8単位)を1日2回朝夕に服用

5.1.10. 運動の疼痛時

5.1.10.1. 外用薬

5.1.10.1.1. NSAIDS

5.2. 麻薬

5.2.1. フェントステープ

5.2.1.1. フェンタニル(麻薬)の貼付薬

5.2.1.1.1. 注意点

5.2.1.2. オピオイド鎮痛剤未使用がん疼痛患者への使用が承認

5.2.1.2.1. 初回からフェントステープを使うことができる

5.2.1.3. フェントステープ1mgは経口モルヒネの30mgに相当

5.2.2. ノルスパンテープ

5.2.2.1. オピオイド受容体に親和性を示し、強い鎮痛作用を示します。 通常、非オピオイド鎮痛剤で治療困難な変形性関節症、腰痛症の持続する痛みの緩和に用いられます。

5.2.2.2. 7日に1回、前胸部、上背部、上腕外部または側胸部に貼ります。初回貼付用量は主成分として5mgの用量が選択されますが、その後は症状や状態により適宜増減されます。ただし1回貼付用量が20mgを超えることはありません。本剤は1枚中に主成分5mgを含有します。

5.2.3. オプソ内服液

5.2.3.1. 中枢神経のオピオイド受容体に作用して、激しい痛みを抑えます。 通常、激しい痛みをともなう各種がんにおける鎮痛に

5.2.3.2. 1日6~24包(主成分として30~120mg)を1日6回に分けて服用しますが、年齢・症状により適宜増減

5.2.4. MSツワイスロンカプセル

5.2.4.1. 中枢神経系のオピオイド受容体に作用し、痛みをおさえます。 通常、激しい痛みをともなう各種がんにおける鎮痛

5.2.4.2. 1回1~6カプセル(主成分として10~60mg)を1日2回服用しますが、初回は1回1カプセル(10mg)の服用が望ましいとされています。症状に応じて適宜増減

5.2.4.3. 徐放性製剤なので、カプセルの内容物を砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのままかまずに服用

5.2.5. ノルスパンテープ

5.2.5.1. オピオイド受容体に親和性を示し、強い鎮痛作用

5.2.5.2. 7日に1回、前胸部、上背部、上腕外部または側胸部に貼ります。初回貼付用量は主成分として5mg

5.2.5.3. 最大20mg

5.2.5.4. 減量の時は退薬症候を防ぐため徐々に落としていく

5.2.6. トラマドール塩酸塩

5.2.6.1. 弱オピオイド

5.2.6.2. 非癌性慢性疼痛に適応

5.2.6.2.1. 慢性疼痛、どちらかといえば、鈍痛や『なんともいえない重だるさ』のような症状に使用するイメージ

5.2.6.2.2. 急性期炎症を超えてから使用する。(急性炎症はNSAIDS。)

5.2.6.3. トラムセット

5.2.6.3.1. トラムセット®と併用してアセトアミノフェンが過量になることがある

5.2.6.3.2. トラムセット®1錠はトラマール塩酸塩37.5mg含有(トラムセット ® 通常処方の4錠/day分4で150mg)トラムセット ®1錠のアセトアミノフェンは325mgです。

5.2.6.3.3. ワーファリンを内服している人は注意が必要です。ワーファリンの作用を増強する可能性があります

5.2.6.3.4. トラムセット®もeGFRが30以下では12時間ごと

5.2.6.3.5. 25mg/回、4回/day

5.2.6.3.6. 100mg/dayずつ増量、減量。300mg/dayで効果がなければ他の種類に変更。1日8錠まで

5.2.6.3.7. 便秘や悪心の副作用があり、高齢者の場合には食欲不振などにつながる

5.2.6.4. ワントラム

5.2.6.4.1. 100mg/dayから開始

5.2.7. MSツワイソン

5.2.7.1. 中枢神経系のオピオイド受容体に作用し、痛みをおさえます。 通常、激しい痛みをともなう各種がんにおける鎮痛

5.2.7.2. 1回1~6カプセル(主成分として10~60mg)を1日2回服用しますが、初回は1回1カプセル(10mg)

5.2.8. アブストラル舌下錠

5.2.8.1. レスキュー:痛みの増強や突出痛に備えて、追加(頓用)で使える鎮痛薬(速放製剤)

5.2.8.2. 効果がない場合に100→200μgと増やしていき、至適用量を決定

5.2.8.3. 舌下錠の名のとおり、舌の裏で溶かして使用するので内服できない方でも使用できる

5.2.8.4. 逆に内服してしまうと効果は落ちてしまう

5.2.8.5. フェントステープを何mg使用していても、レスキューのアブストラル舌下錠は100μgから開始

5.2.8.6. 効果発現時間:10分 最高血中濃度到達時間:30~60分 効果持続時間:1時間

5.2.9. オキノーム

5.2.9.1. 定時でオキシコンチンを使っている場合のレスキュー

5.2.9.2. レスキューの1回量は、1日量の1/6を目安

5.2.9.3. オキシコンチン10mg/日を内服している場合、その1/6量の1.7mgがレスキューの目安になります(実際にはその量のオキノームはないため2.5mgを処方)

5.2.9.4. 中枢神経系のオピオイド受容体に作用し、痛みを抑えます。 通常、中等度から高度の痛みをともなう各種がんにおける鎮痛に

5.3. 神経障害性疼痛

5.3.1. プレガバリン

5.3.1.1. 中枢神経系においてカルシウム流入を抑制し、グルタミン酸などの興奮性神経伝達物質の遊離を抑制することにより、過剰に興奮した神経を鎮め、痛みを和らげる

5.3.1.2. 初期用量として1回主成分として75mgを1日2回服用し、その後1週間以上かけて1日用量として300mgまで漸増します。年齢・症状により適宜増減されますが、1日最高用量は600mgを超えない

5.3.1.3. 2

5.3.2. = タリージェ

5.3.3. = リリカ

5.3.3.1. 3

5.3.3.2. 高齢者は25mg 2錠分2から開始。眠気がよく出る。

5.3.4. 神経根症にはまずこれ。頚椎症性神経根症(肩甲骨部や上肢への放散痛がある)や腰のヘルニアの痛み(下肢への放散痛)に使用しやすい。以前はこのような痛みが強い人にはステロイドを短期間使用していたこともありましたが、リリカ ®が出てからはfirstchoiceになっています。慢性疼痛の場合、神経の疼痛閾値がさがって痛みを感じやすくなっていることがあるといわれています(混合性疼痛になっている)。なので、変形性関節症や頑固な腰痛など、慢性疼痛にも意外と効くこともあります。眠気やふらつきの原因になることがあるので、腎機能障害のない人でも、夕後もしくは眠前25mgから使用することもあります。痛みの強い時間帯を聞いて、夜間が辛い場合には夕後、もしくは眠前75mgから開始というのも手です。

5.3.5. 90%が腎排泄

5.3.6. Ccr≧60 初期量1日150mgを分2。その後1週間以上かけて1日量として300mgまで漸増。最大1日600mg60≧Ccr≧30初期量75mg分1〜3維持量150〜300mg分1〜2最大:300mg分2〜330≧Ccr≧10初期量25〜50mg分1〜2維持量75〜150mg分1〜2最大:150mg分1〜2

5.3.7. ふらつきがあることがある

5.3.8. 夕食後、眠前から開始することがある

5.3.9. 長期間の慢性疼痛患者に使用することもあるが、まずカロナールやトラマドール塩酸塩を試してダメなら使用する

5.4. 肩こり・筋緊張

5.4.1. テルネリン1mg

5.4.1.1. 1回1錠(チザニジンとして1mg)を1日3回(3mg)食後服用

5.4.2. ミオナール

5.4.2.1. 骨格筋の緊張亢進を緩和し、血管を拡張して筋血流を増やすことにより、肩こり、頸部痛、頭痛、腰痛、手足のつっぱりやこわばりなどの筋緊張にともなう症状を改善します。 通常、頸肩腕症候群、肩関節周囲炎、腰痛症や痙性麻痺の治療に用いられます。

5.4.2.2. 1回1錠(主成分として50mg)を1日3回食後に服用しますが、年齢・症状により適宜増減

5.5. 経口不可の患者のための疼痛・鎮静・眠剤

5.5.1. 疼痛時

5.5.1.1. アンペック坐剤

5.5.1.1.1. 10mg

5.5.2. 不眠時

5.5.2.1. ブロマゼパム坐剤

5.5.2.1.1. 3mg

5.5.3. 不穏

5.5.3.1. ロナセンテープ

5.5.3.1.1. 20mg

6. 呼吸器

6.1. 気管支喘息

6.1.1. フルタイドディスカス

6.1.1.1. 抗炎症作用により、気道の炎症を抑えることで発作や症状が出にくい状態を維持します。 通常、気管支喘息の治療

6.1.1.2. 1回2吸入(主成分として100μg)を1日2回吸入します。症状により適宜増減されますが、1日の最大吸入量は16吸入(800μg

6.1.2. クレンブテロール錠10μg

6.1.2.1. β2受容体を刺激することにより、気管支・気道・膀胱など平滑筋を弛緩し、拡張

6.1.2.2. 1回2錠(主成分として20μg)を1日2回(朝および就寝前)服用するか、頓用として1回2錠を服用

6.1.3. アドエア100ディスカス28吸入用

6.1.3.1. 抗炎症作用とβ2受容体刺激作用により、気道の炎症を抑え長時間にわたり気管支を拡げることで発作や症状が出にくい状態を維持

6.1.3.2. 1回1吸入を1日2回吸入しますが、症状により適宜高用量製剤(250ディスカス、500ディスカス、125エアゾール、250エアゾール)に切り替え

6.1.4. シングレア

6.1.4.1. ロイコトリエンの作用を抑えることにより、気管支の収縮を抑制します。気管支喘息に伴う咳や喘鳴、息苦しさなどの症状を起こりにくくします。また、鼻腔通気抵抗などを抑制し、アレルギー性鼻炎に伴う鼻づまり、鼻水、くしゃみなどの症状を改善します。 通常、気管支喘息やアレルギー性鼻炎の治療に用いられます。

6.1.4.2. 気管支喘息:通常、成人は1回1錠(モンテルカストとして10mg)を1日1回就寝前に服用します。 アレルギー性鼻炎:通常、成人は1回モンテルカストとして5~10mgを1日1回就寝前に服用します。 本剤は1錠中にモンテルカストとして10mgを含みます。

6.1.5. モンテルカスト

6.1.5.1. ロイコトリエンの作用を抑えることにより、気管支の収縮を抑制します。気管支喘息に伴う咳や喘鳴、息苦しさなどの症状を起こりにくくします。また、鼻腔通気抵抗などを抑制し、アレルギー性鼻炎に伴う鼻づまり、鼻水、くしゃみなどの症状を改善します。 通常、気管支喘息やアレルギー性鼻炎の治療に用いられます。気管支喘息については、既に起こっている発作を止める薬ではなく、発作を予防する薬です。

6.1.5.2. 気管支喘息:通常、成人は1回1錠(モンテルカストとして10mg)を1日1回就寝前に服用します。 アレルギー性鼻炎:通常、成人は1回モンテルカストとして5~10mgを1日1回就寝前に服用します。

6.1.5.3. 2

6.1.6. スピリーバ吸入用カプセル

6.1.6.1. ムスカリン受容体拮抗薬で、気管支収縮を抑え、気管支を広げて、呼吸を楽にし、息切れなどを起こりにくくします。 通常、慢性気管支炎、肺気腫などに基づく気道閉塞性障害の症状を和らげる

6.1.6.2. 1回1カプセル(チオトロピウムとして18μg)を1日1回、本剤専用の吸入器具(ハンディヘラー)を用いて吸入

6.2. 咳・痰

6.2.1. レスプレン

6.2.1.1. 中枢神経に作用し、咳中枢の興奮を抑えることにより咳を止めます。また、気管支の分泌物を増やして痰の粘りをとり、痰を吐き出しやすくする

6.2.1.2. 1日主成分として60~90mgを3回に分けて服用

6.2.2. アンブロキソール

6.2.2.1. 肺粘液の生産を高め、痰と気道粘膜との粘着性を低下させ、線毛運動を亢進させることにより、痰を出しやすくします

6.2.2.2. 1回1錠(主成分として15mg)を1日3回服用

6.2.2.3. 4

6.2.3. = ムコソルバン

6.2.4. クリアナール

6.2.4.1. 痰(気道粘膜)の主成分を分泌する細胞に作用し、気道粘液と粘膜を正常状態に修復することにより痰の量や気道の炎症を抑え、痰の粘度を低下させて痰を出しやすくします。

6.2.4.2. 1回2錠(主成分として400mg)を1日3回食後に服用

6.2.5. ブスコパン

6.2.5.1. 死期喘鳴:末期がん患者の痰

6.2.5.1.1. ハイスコの代わりに、ブスコパンを投与すると、意識が低下せずに気道分泌が減少することがあります。頻脈、かえって喀痰が粘稠になってとりにくくなることがあります。

6.2.5.1.2. 1日2~6A/日(HRが120を超えないように)を持続静注・皮下注してください。

6.2.6. リフヌア

6.2.6.1. 45mg 1日2回

6.2.6.2. 慢性咳嗽

6.2.6.3. 味覚異常が6割で起こる

6.3. COPD

6.3.1. スピオルトレスピマット

6.3.1.1. 長時間作用するムスカリン受容体拮抗薬と長時間作用するβ2受容体刺激薬の配合剤で、気管支収縮を抑え、気管支を広げて、呼吸を楽にし、息切れなどを起こりにくくします。 通常、慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状を和らげることに用いられます。

6.3.1.2. 1回2吸入を1日1回吸入

6.3.2. クラリシッド

6.3.2.1. 細菌などの増殖を阻害することにより抗菌作用を示します。感染症の治療に用いるマクロライド系の抗生物質です。 通常、呼吸器感染症、耳鼻科領域感染症、皮膚科領域感染症など広い範囲の感染症、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む非結核性抗酸菌症の治療に用いられます。

6.3.2.2. 一般感染症:通常、成人は1回1錠〔主成分として200mg(力価)〕を1日2回服用します。 非結核性抗酸菌症:通常、成人は1回2錠〔主成分として400mg(力価)〕を1日2回服用します。

6.4. 誤嚥性肺炎

6.4.1. ラスビック

6.4.1.1. 初回300mg 1時間かけて、2回目以降150mg 1週間

7. 点眼薬

7.1. パタノール点眼薬0.1%

7.1.1. 選択的ヒスタミンH1受容体拮抗剤であり、アレルギー症状の原因物質(ヒスタミンなど)の産生や放出を抑えて、抗ヒスタミン作用、抗アレルギー作用を示し、アレルギー症状を消失もしくは和らげます。

7.1.1.1. 1回1~2滴を1日4回(朝、昼、夕方および就寝前)点眼

7.2. ヒアレイン点眼液0.1%

7.2.1. 1回1滴、1日5~6回点眼

7.3. = ティアバランス0.1%

7.4. クラビット点眼液0.5%

7.4.1. 結膜炎や麦粒腫(ものもらい)

7.4.2. 1回1滴を1日3回点眼

7.5. 白内障

7.5.1. カリーユニ点眼液

7.5.1.1. 水晶体の水溶性蛋白にキノン体が結合するのを競合的に阻害し、水晶体蛋白の変性を防止することにより、水晶体が白く濁るのを抑えます。 通常、初期老人性白内障の進行抑制

7.5.2. ピレノキシン懸濁性点眼液

7.5.2.1. 水晶体の水溶性蛋白にキノン体が結合するのを競合的に阻害し、水晶体蛋白の変性を防止することにより、水晶体が白く濁るのを抑えます。 通常、初期老人性白内障の進行抑制に用いられます。

7.5.2.2. 1回1~2滴を1日3~5回点眼

7.5.2.3. 2

8. 循環器・抗血小板剤

8.1. 狭心症+高血圧

8.1.1. ヘルベッサー

8.1.1.1. 細胞外液のカルシウムイオンが細胞内に流入することを抑えるカルシウム拮抗作用により,冠動脈および末梢血管を広げて血圧を下げたり、狭心症の発作をおこりにくくします。 通常、高血圧症や狭心症の治療に用いられます。

8.1.1.2. 1回1~2カプセル(主成分として100~200mg)を1日1回服用

8.2. 脚のむくみ

8.2.1. シルジニピン

8.2.1.1. Ca拮抗薬の中で薬剤を変更する場合はL/N型Ca拮抗薬(シルニジピン等)への変更を検討します。N型Caチャネルも遮断するシルニジピンは細動脈だけでなく細静脈も拡張させる効果を持つ

8.2.1.2. 高齢者の下肢の浮腫はアムロジピンが原因のことがある

8.2.1.3. 1回1/2~1錠(主成分として5~10mg)を1日1回朝食後に服用します。年齢・症状により適宜増減され、必要に応じて1日1回2錠(20mg)まで増量

8.2.2. = アテレック

8.3. 心不全治療薬・降圧剤

8.3.1. ジャディアンス 10mg

8.3.1.1. 腎臓においてグルコースを再吸収するSGLT2を阻害することにより、尿中のグルコース排泄量を増加させ、血糖を低下させる

8.3.1.1.1. 1日1回昼食後

8.3.2. アジルバ錠 10mg

8.3.2.1. 選択的AT1阻害z

8.3.2.1.1. 血管を収縮して血圧を上げる体内の物質であるアンジオテンシンIIの受容体に拮抗し、末梢血管の抵抗を低下させて血圧を下げる薬

8.3.2.1.2. 1回主成分として20mgを1日1回服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、1日最高用量は40mg

8.3.2.1.3. 4

8.3.3. オルメサルタン

8.3.3.1. アンジオテンシンIIタイプ1受容体に選択的に作用し、アンジオテンシンIIの結合を競合的に阻害して、血圧を低下

8.3.3.2. 1回主成分として10~20mgを1日1回服用します。1日5~10mgから服用が開始

8.3.3.3. 3

8.3.4. イルアミクス

8.3.4.1. アンジオテンシンIIのタイプ1受容体に競合的に拮抗するとともに、細胞内へのCaイオンの流入を減少させ、末梢血管の平滑筋を弛緩させることにより、血圧を低下させます。 通常、高血圧症の治療に用いられます。

8.3.4.2. 1回1錠を1日1回服用

8.3.5. イルベサルタン

8.3.5.1. アンジオテンシンIIのタイプ1受容体に競合的に拮抗し、血圧を低下させます。 通常、高血圧症の治療に用いられます。

8.3.5.2. 1回半錠~1錠(主成分として50~100mg)を1日1回服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、1日最大量は2錠(200mg)まで

8.3.6. ザクラス配合錠HD

8.3.6.1. 昇圧物質であるアンジオテンシンIIの受容体に拮抗するとともに、血管平滑筋のカルシウムチャネルに作用して、末梢血管の抵抗を低下させることにより、血圧を下げる薬

8.3.6.2. 1回1錠を1日1回服用

8.3.6.3. アジルサルタン +アムロジピンベシル酸塩

8.3.7. テルミサルタン錠

8.3.7.1. 血管内のアンジオテンシン受容体に作用することで昇圧物質アンジオテンシンIIの血管収縮作用を抑え、血圧を下げます

8.3.7.2. 1回1錠(主成分として40mg)を1日1回服用しますが、1回1/2錠(20mg)から開始され徐々に増量されます。年齢・症状により適宜増減されますが、1日最大量は2錠(80mg)まで

8.3.8. βブロッカー

8.3.8.1. テノーミン

8.3.8.1.1. β受容体遮断作用により血圧を低下させ、また心拍数を下げて狭心症の発作を予防し、頻脈性不整脈を抑制します。 通常、本態性高血圧症(軽症~中等症)、狭心症、頻脈性不整脈の治療

8.3.8.1.2. 1回2錠(主成分として50mg)を1日1回服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。最大用量は1日1回4錠(100mg)まで

8.3.9. 合剤

8.3.9.1. ジルムロ

8.3.9.1.1. 昇圧物質であるアンジオテンシンIIの受容体に拮抗するとともに、血管平滑筋のカルシウムチャネルに作用して、末梢血管の抵抗を低下させることにより、血圧を下げる薬です。 通常、高血圧症の治療に用いられます。

8.3.9.1.2. 1回1錠を1日1回服用

8.3.9.1.3. アジルサルタン アムロジピンベシル酸塩

8.3.9.2. ユニシア

8.3.9.2.1. 昇圧物質であるアンジオテンシンIIの受容体に拮抗するとともに、血管平滑筋のカルシウムチャネルに作用して、末梢血管の抵抗を低下させることにより、血圧を下げる薬です。 通常、高血圧症の治療に用いられます。

8.3.9.2.2. 1回1錠を1日1回服用

8.3.9.2.3. カンデサルタン シレキセチル アムロジピンベシル酸塩

8.3.10. 合剤

8.3.11. ジピリダモール

8.3.11.1. 心臓の血管を広げて血液の流れを改善し、心臓の働きをよくします。ワーファリンという薬と一緒に飲んで、心臓弁の手術後に血管内で血液が固まるのを抑えます。腎臓の病気が原因で尿中に出てくる蛋白を減らします。 通常、狭心症、心筋梗塞、その他の虚血性心疾患、うっ血性心不全の治療、心臓弁置換術後の血栓・塞栓の抑制、ネフローゼ症候群における尿蛋白減少に用いられます。

8.3.11.2. 狭心症、心筋梗塞、その他の虚血性心疾患、うっ血性心不全:通常、成人は1回1錠(主成分として25mg)を1日3回服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。 血栓・塞栓の抑制:通常、成人は1回4錠(主成分として100mg)を1日3~4回服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。 尿蛋白減少:通常、成人は1回4錠(主成分として100mg)を1日3回服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。

8.4. 本態性高血圧

8.4.1. α1受容体遮断薬

8.4.1.1. エブランチルカプセル15mg

8.4.2. アルドステロン受容体阻害薬

8.4.2.1. セララ

8.4.2.1.1. 血圧上昇や心臓および血管の線維化、心肥大、心室性不整脈に関与しているとされるアルドステロンの受容体への結合を阻害することにより降圧作用や抗心不全作用を示します。

8.4.2.1.2. 1回2錠(主成分として50mg)を1日1回より始め、効果が不十分な場合は4錠(100mg)まで増量可

8.5. 起立性低血圧・本態性低血圧

8.5.1. メトリジン

8.5.1.1. 末梢血管を収縮させて、血圧を上昇させる作用があります。心臓や脳の血管にはほとんど作用

8.5.1.2. 1回1錠(主成分として2mg)を1日2回服用しますが、治療を受ける疾患や年齢・症状などによって適宜増減されます。ただし、成人は1日4錠(8mg)、小児は1日3錠(6mg)を上限

8.5.2. ミドドリン

8.5.2.1. α1受容体刺激作用により末梢血管を収縮させ、血圧を上昇

8.5.2.2. 1回1錠(主成分として2mg)を1日2回服用しますが、症状により適宜増減されます。重症の場合は1日4錠(8mg)まで増量可

8.5.3. リズミック

8.5.3.1. 間接的に交感神経機能を亢進させ、血圧を上昇

8.5.3.2. 本態性低血圧、起立性低血圧、透析施行時の血圧低下の改善

8.5.3.3. 1回1錠(主成分として10mg)を1日2回服用

8.5.3.4. 透析開始時に1錠(主成分として10mg)を服用

8.6. 頻脈性心房細動

8.6.1. ビソプロロールフマル酸塩錠2.5mg

8.6.1.1. 1回1錠(主成分として2.5mg)を1日1回服用しますが、効果が不十分な場合には1回2錠(5mg)に増量されます。なお、年齢・症状により適宜増減されますが、最大量は1日2錠(5mg)まで

8.6.2. ビソノテープ

8.6.2.1. 本態性高血圧症(軽症~中等症)や頻脈性心房細動の治療

8.6.2.2. 1回主成分として4mgから使用が開始されます。胸部、上腕部、背部のいずれかに貼付し、1日1回24時間ごとに貼りかえます。効果が不十分な場合は1回8mgに増量可

8.7. 不整脈薬

8.7.1. フレカイニド

8.7.1.1. 心筋のナトリウムチャネルを抑制し、心臓の興奮伝導を遅らせることにより、頻脈性の不整脈を抑えます。 通常、発作性心房細動・粗動や心室性の頻脈性不整脈の治療に

8.7.1.2. 発作性心房細動・粗動:通常、成人は1回1錠(主成分として50mg)を1日2回から服用を開始し、効果が不十分な場合は1回2錠(100mg)を1日2回まで増量し服用することがあります。なお、年齢・症状により適宜減量されます。 心室性の頻脈性不整脈:通常、成人は1回1錠(主成分として50mg)を1日2回から服用を開始し、効果が不十分な場合は1回2錠(100mg)を1日2回まで増量し服用

8.7.2. ベラパミル

8.7.2.1. カルシウムチャネルを抑制してCaイオン流入を抑えることで、心筋収縮力や心内刺激伝導の抑制作用を示したり、冠動脈を広げるとともに、末梢血管を広げて心臓にかかる負担を軽くしたりします。 通常、頻脈性不整脈、狭心症、心筋梗塞、その他の虚血性心疾患の治療に用いられます。

8.7.2.2. 心房細動・粗動、発作性上室性頻拍:通常、成人は1回1~2錠(主成分として40~80mg)を1日3回服用しますが、年齢・症状により適宜減量されます。 狭心症、心筋梗塞、その他の虚血性心疾患:通常、成人は1回1~2錠(主成分として40~80mg)を1日3回服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。 小児の頻脈性不整脈(心房細動・粗動、発作性上室性頻拍):通常、小児は主成分として1日3~6mg/kg(ただし、1日240mgを超えない)を、1日3回に分けて服用しますが、年齢・症状により適宜減量

8.8. 抗血小板剤

8.8.1. リクシアナOD 15mg

8.8.1.1. 体重60kg以下の成人は1回エドキサバンとして30mgを1日1回、体重60kgを超える成人は1回エドキサバンとして60mgを1日1回服用します。なお、腎機能、併用している薬に応じて1日1回エドキサバンとして30mgに減量されることがあります。また、出血リスクが高い高齢の患者(80歳以上を目安とする)では、年齢、状態に応じて1日1回エドキサバンとして15mgに減量

8.8.1.2. 2

8.8.2. クロピドグレル

8.8.2.1. 血小板の活性化に基づく血小板凝集を抑制して血栓形成を抑え、血管がつまらないようにします。 通常、虚血性脳血管障害の再発の抑制と、経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される急性冠症候群、安定狭心症、陳旧性心筋梗塞と、末梢動脈疾患における血栓・塞栓形成の抑制に用いられます。

8.8.2.2. 虚血性脳血管障害の再発抑制:通常、成人は1回クロピドグレルとして75mgを1日1回服用します。年齢・体重・症状により1日1回50mg服用となることがあります。 経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患:通常、成人は服用開始日に1回クロピドグレルとして300mgを1日1回服用し、その後維持量として1日1回75mgを服用します。 末梢動脈疾患の血栓・塞栓形成の抑制:通常、成人は1回クロピドグレルとして75mgを1日1回服用

8.8.3. タケルダ

8.8.3.1. アスピリンは、血小板シクロオキシゲナーゼ-1活性を阻害することにより、血小板凝集を抑制して、血液を固まりにくくし、ランソプラゾールは、胃粘膜のプロトンポンプの酵素活性を阻害することにより、胃酸の分泌を抑制します。 アスピリンは血液が固まって血管をつまらせるのを防ぎますが、胃・十二指腸潰瘍を起こすことがあるので、ランソプラゾールによってそれらを防ぎます。

8.8.3.2. 1回1錠を1日1回服用

8.8.4. エリキュース錠

8.8.4.1. 外因性および内因性血液凝固経路の収束点である第Xa因子を阻害することにより、その下流のプロトロンビンからトロンビンへの変換を抑制し、直接的な抗血液凝固作用および間接的な抗血小板作用を示す

8.8.4.2. 非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制

8.8.5. シロスタゾール

8.8.5.1. 血小板および血管平滑筋のサイクリックAMPホスホジエステラーゼ(cAMP-PDE)活性を阻害することにより、血液が固まるのを防ぎ、血管を拡げ、血液の流れを改善

8.8.5.2. 慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍、疼痛および冷感などの虚血性諸症状の改善

8.8.5.3. 脳梗塞(心原性脳塞栓症を除く)発症後の再発抑制

8.8.5.4. 1回1錠(主成分として100mg)を1日2回服用

8.8.5.5. 2

8.8.6. エフィエントOD錠

8.8.6.1. 血小板の活性化による血小板凝集を抑えて、血液を固まりにくくし、血栓症の再発を防ぐ

8.8.6.2. 経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される、急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)、安定狭心症、陳旧性心筋梗塞に用いられる

8.8.6.3. 1回20mg錠1錠(プラスグレルとして20mg)を1日1回服用します。その後、維持用量として1回3.75mg錠1錠(3.75mg)を1日1回服用

8.8.7. 血小板凝集抑制

8.8.7.1. ペルサンチン

8.8.7.1.1. 心臓の血管を広げて血液の流れを改善し、また、血小板の凝集や粘着能を抑えて循環動態を改善

8.8.7.1.2. 1回4錠(主成分として100mg)を1日3~4回服用

8.9. FXa阻害剤

8.9.1. エリキュース

8.9.1.1. 外因性および内因性血液凝固経路の収束点である第Xa因子を阻害することにより、その下流のプロトロンビンからトロンビンへの変換を抑制し、直接的な抗血液凝固作用および間接的な抗血小板作用を示します。通常、非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制に用いられます。

8.9.1.2. 1回5mgを1日2回服用します。なお、年齢・体重・腎機能に応じて、1回2.5mgを1日2回服用に減量されることがあります。

8.9.1.3. 4

8.10. トロンビン阻害剤

8.10.1. プラザキサ

8.10.1.1. トロンビンを阻害することにより血液を固まりにくくし、血栓ができるのを防ぎます。 通常、非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制に用いられます。

8.10.1.2. ダビガトランエテキシラートとして1回150mgを1日2回服用します。なお、必要に応じて、ダビガトランエテキシラートとして1回110mgを1日2回に減量されます。

8.11. 閉塞性動脈硬化症

8.11.1. オパルモン5μg

8.11.1.1. 閉塞性血栓血管炎:通常、成人は1回2錠(リマプロストとして10μg)を1日3回服用

8.11.2. プロレナール錠5μg

8.11.2.1. 1回2錠(リマプロストとして10μg)を1日3回服用

8.12. 血管拡張

8.12.1. アデホスコーワ

8.12.1.1. 血管拡張作用により血流を増加させ、生体内の代謝を賦活し臓器の機能を改善します。 通常、頭部外傷後遺症に伴う諸症状の改善、心不全や消化管機能低下のみられる慢性胃炎の治療、調節性眼精疲労における調節機能の安定化に用いられます

8.12.1.2. 1回2~3錠(主成分として40~60mg)を1日3回服用しますが、治療を受ける疾患や症状により適宜増減されます。

9. 内分泌・アレルギー

9.1. 花粉症・アレルギー性鼻炎

9.1.1. リボスチン点鼻液0.025mg112噴霧用

9.1.1.1. H1受容体遮断作用により、抗ヒスタミン作用やアレルギー性鼻炎を改善

9.1.1.2. 1回各鼻腔に2噴霧(レボカバスチンとして0.05mg)ずつを1日4回(朝、昼、夕方および就寝前)噴霧吸入

9.1.2. ビラノア

9.1.2.1. ヒスタミンH1受容体拮抗作用を有します。スギ花粉症などの季節性アレルギー性鼻炎、ダニやハウスダストで起こる通年性アレルギー性鼻炎によるくしゃみ・鼻みず・鼻づまりの鼻症状、じんましんの症状、また湿疹・皮膚炎(虫刺されなど)皮膚そうよう症など皮膚のかゆみを改善

9.1.2.2. 1回1錠(主成分として20mg)を1日1回空腹時(食事のおよそ1時間前または食後2時間以上あと)に服用

9.1.2.3. 3

9.1.3. ベポタスチンべシル

9.1.3.1. アレルギー症状の原因となる、体内のヒスタミンなどの生成や働きを抑え、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの鼻炎症状や皮膚のかゆみを改善します。 通常、アレルギー性鼻炎、じんましん、皮膚疾患に伴うかゆみの治療

9.1.3.2. 1回1錠(主成分として10mg)を1日2回服用

9.1.4. = タリオン

9.1.5. レボセチリジン

9.1.5.1. ヒスタミンH1受容体拮抗作用により、アレルギーによって引き起こされる症状

9.1.5.2. 1回1錠(主成分として5mg)を1日1回就寝前に服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、1日最高服用量は2錠(10mg)

9.1.6. クロルフェニラミンマレイン酸

9.1.6.1. セレスタミン

9.1.6.1.1. 炎症やアレルギーを抑え、症状を改善します。また、この薬には成分としてステロイドが入っていますので炎症を抑える働きもあります。 通常、蕁麻疹、湿疹などの皮膚疾患、アレルギー性鼻炎の治療に用いられます。この薬は病気の原因そのものを治すものではありません。

9.1.6.1.2. 1回1~2錠を1日1~4回服用

9.1.7. ナゾネックス

9.1.7.1. 合成副腎皮質ステロイド剤で、抗アレルギー作用、抗炎症作用があり、鼻粘膜に直接作用し、炎症を抑えて鼻症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり、鼻内のかゆみなど)を改善します。

9.1.7.2. 2

9.2. 抗ヒスタミン薬

9.2.1. タリオン

9.2.1.1. アレルギー症状の原因となる、体内のヒスタミンなどの生成や働きを抑え、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの鼻炎症状や皮膚のかゆみを改善します。 通常、アレルギー性鼻炎、じんましん、皮膚疾患に伴うかゆみの治療

9.2.1.2. 1回1錠(主成分として10mg)を1日2回服用

9.2.2. アレロックOD錠5

9.2.2.1. アレルギー症状の原因となる物質(ヒスタミンなど)の体内での産生や放出を抑え、また、このような物質のはたらきを妨げることにより皮膚や鼻のアレルギー症状を消失もしくは和らげます。 通常、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患に伴う痒みの治療

9.2.2.2. 1回1錠(主成分として5mg)を1日2回朝・寝る前に服用

9.2.3. ビラノアOD錠

9.2.3.1. ヒスタミンH1受容体拮抗作用を有します。スギ花粉症などの季節性アレルギー性鼻炎、ダニやハウスダストで起こる通年性アレルギー性鼻炎によるくしゃみ・鼻みず・鼻づまりの鼻症状、じんましんの症状、また湿疹・皮膚炎(虫刺されなど)皮膚そうよう症など皮膚のかゆみを改善します。

9.2.3.2. 1回1錠(主成分として20mg)を1日1回空腹時(食事のおよそ1時間前または食後2時間以上あと)に服用します

9.3. 高カルシウム血症

9.3.1. オルケディア錠1mg

9.3.1.1. 副甲状腺細胞のカルシウム受容体に直接作用して副甲状腺ホルモン(PTH)の合成と分泌を抑えて、血清PTHや血清カルシウム濃度を低下させる

9.4. 低カルシウム血症

9.4.1. ワンアルファ

9.4.1.1. 1回、成人は0.5~1.0μgを、小児は0.01~0.03μg/kgを、1日1回服用

9.4.1.2. 骨粗鬆症

9.4.1.3. 慢性腎不全

9.4.1.4. 肝臓で活性型のビタミンD3となり、腸管および骨などに作用し、腸管からのカルシウム吸収促進作用、骨塩溶解作用、骨形成作用などを示す

9.4.2. エディロールカプセル

9.4.2.1. 活性型ビタミンD3の誘導体であり、小腸でのカルシウム吸収を助け、骨の新陳代謝を改善

9.4.2.2. 1回主成分として0.75μgを1日1回服用しますが、症状により適宜減量されます。 本剤は1カプセル中に主成分0.5μgを含有

9.4.3. デノタスチュアブル配合錠

9.4.3.1. カルシウム、天然型ビタミンD3(コレカルシフェロール)、マグネシウムを含む錠剤です。血中カルシウムは神経伝達、筋肉の収縮、血液凝固などに関与します。天然型ビタミンD(ビタミンD2およびD3)は肝臓で代謝され25(OH)Dに、さらに腎臓で活性型ビタミンD〔1,25(OH)2D〕となり、小腸でのカルシウム吸収を促進し、腎臓では尿細管内カルシウムの再吸収を促進することで、血中カルシウムを増加させます。マグネシウムはカルシウムの代謝に関与

9.4.3.2. 1回2錠を1日1回服用

9.4.3.3. デノタスチュアブル

9.4.3.3.1. 本剤は、カルシウム、天然型ビタミンD3(コレカルシフェロール)、マグネシウムを含む錠剤です。血中カルシウムは神経伝達、筋肉の収縮、血液凝固などに関与します。天然型ビタミンD(ビタミンD2およびD3)は肝臓で代謝され25(OH)Dに、さらに腎臓で活性型ビタミンD〔1,25(OH)2D〕となり、小腸でのカルシウム吸収を促進し、腎臓では尿細管内カルシウムの再吸収を促進することで、血中カルシウムを増加させます。マグネシウムはカルシウムの代謝に関与します。 通常、RANKL阻害剤〔デノスマブ(遺伝子組換え)など〕投与に伴う低カルシウム血症の治療および予防に用いられます。

9.4.3.3.2. 通常、1回2錠を1日1回服用

9.5. 甲状腺機能亢進症

9.5.1. メルカゾール

9.5.1.1. 甲状腺に作用し、甲状腺ホルモンの合成に必要な酵素の働きを阻害し、甲状腺ホルモンの過剰分泌をおさえます。 通常、甲状腺機能亢進症の治療

9.5.1.2. 初期量1日6錠(主成分として30mg)を3~4回に分けて服用します。重症には1日8~12錠(40~60mg)を服用します。機能亢進症状がほぼ消失したなら、1~4週間ごとに漸減し、維持量1日1~2錠(5~10mg)を1~2回に分けて服用

9.6. 糖尿病治療薬

9.6.1. ジャヌビア

9.6.1.1. インクレチンを分解する酵素を阻害することにより、血糖が高い時にインスリン分泌促進作用並びにグルカゴン濃度低下作用を増強し血糖コントロールを改善

9.6.1.2. 1回1錠(シタグリプチンとして50mg)を1日1回服用しますが、効果が不十分の場合には、経過を十分に観察しながら1日1回2錠(100mg)まで増量

9.6.2. トラゼンタ

9.6.2.1. 成人は1回1錠(主成分として5mg)を1日1回服用

9.6.3. テネリア

9.6.3.1. インクレチンを分解する酵素を阻害し、血糖値に応じてインスリンの分泌を促進するなどして、血糖コントロールを改善

9.6.3.2. テネリグリプチンとして20mgを1日1回服用しますが、効果が不十分な場合には40mgを1日1回服用まで増量される

9.6.3.3. 3

9.6.4. カナリア

9.6.4.1. 血糖値を調節するホルモンであるインクレチン分解を阻害することによりインスリン分泌を促進して血糖コントロールを改善し、また腎臓で糖の再吸収を阻害して血中の過剰な糖を尿中へ排せつすることで血糖値を下げます。 通常、2型糖尿病の治療に用いられます。

9.6.4.2. 1回1錠を1日1回朝食前または朝食後に服用

9.6.5. グラクティブ

9.6.5.1. 血糖を一定に保つ働きをするインクレチンを分解する酵素を阻害することにより、血糖が高い時にインスリン分泌促進作用並びにグルカゴン濃度低下作用を増強し血糖コントロールを改善します。 通常、2型糖尿病の治療に

9.6.5.2. 1回1錠(シタグリプチンとして50mg)を1日1回服用しますが、効果が不十分の場合には、経過を十分に観察しながら1日1回2錠(100mg)まで増量可

9.6.5.3. 2

9.6.6. エクア

9.6.6.1. 血糖値を調節するホルモンであるインクレチンを分解する酵素を阻害し、血糖値に応じてインスリンの分泌を促進するなどして、血糖コントロールを改善します。 通常、2型糖尿病の治療に用いられます。

9.6.6.2. 1回1錠(主成分として50mg)を1日2回朝、夕に服用します。症状により1回1錠(50mg)を1日1回朝服用

9.6.7. グリメピリド

9.6.7.1. アマリール

9.6.7.1.1. 主に膵臓に作用しインスリン分泌を促進します。 通常、2型糖尿病の治療に用いられます。

9.6.7.1.2. 1日0.5~1mgより開始し、1日1~2回朝または朝夕、食前または食後に服用します。維持量は通常1日1~4mgで、必要に応じて適宜増減されますが、1日最高服用量は6mgまで

9.6.8. メトホルミン

9.6.8.1. メトグルコ

9.6.8.1.1. 筋肉での糖利用を促進したり、肝臓で糖をつくるのを抑制したりして血液中の糖(血糖値)を減らします。 通常、2型糖尿病の治療に用いられます。

9.6.8.1.2. 1日2錠(主成分として500mg)を1日2~3回に分けて食直前または食後に服用することから始めます。維持量は、効果を見ながら決められますが、通常1日3錠~6錠(750mg~1,500mg)を1日2~3回に分けて服用します。

9.6.8.1.3. 2

9.6.9. ボグリボース

9.6.9.1. 炭水化物をブドウ糖に分解する酵素を阻害し、小腸からのブドウ糖の吸収を遅らせる

9.6.9.2. 1回1錠(主成分として0.2mg)を1日3回毎食直前に服用します。効果不十分な場合は、経過を十分に観察しながら1回1.5錠(0.3mg)まで増量可

9.6.9.3. 2

9.6.10. SGLT阻害剤

9.6.10.1. デベルザ

9.6.10.1.1. 腎臓に作用し、尿中へのグルコース排泄を促進することで、血糖を低下させます。 通常、2型糖尿病の治療に用いられます。

9.6.10.1.2. トホグリフロジンとして20mgを1日1回朝食前または朝食後に服用

9.6.10.2. フォシーガ

9.6.10.2.1. 腎臓において、血液中から一度ろ過されたグルコース(ブドウ糖)を再び血液中へもどす作用(再吸収)を抑制し、尿糖として排泄することにより、血糖コントロールを改善します。 通常、1型糖尿病および2型糖尿病の治療に用いられます。

9.6.10.2.2. フォシーガ、2型糖尿病合併の有無に関わらず、日本で初めての慢性腎臓病の治療薬として承認を取得

9.6.10.2.3. 2型糖尿病:通常、成人は1回1錠(ダパグリフロジンとして5mg)を1日1回服用します。なお、効果が不十分な場合には、1回2錠(10mg)を1日1回服用に増量されることがあります。 1型糖尿病:通常、成人はインスリン製剤との併用において、1回1錠(ダパグリフロジンとして5mg)を1日1回服用します。なお、効果が不十分な場合には、1回2錠(10mg)を1日1回服用に増量されることがあります。

9.6.10.3. ジャディアンス

9.6.10.3.1. 腎臓においてグルコースを再吸収するSGLT2を阻害することにより、尿中のグルコース排泄量を増加させ、血糖を低下させます。また、腎におけるSGLT2の阻害によりナトリウムの再吸収を抑制することやその他さまざまな作用によって慢性心不全を改善します。 通常、2型糖尿病、慢性心不全の治療に用いられます。

9.6.10.3.2. 日本におけるジャディアンス®錠の効能・効果は2型糖尿病であり、心血管イベントのリスク減少に関連する効能・効果および慢性心不全、慢性腎臓病の適応は取得しておりません。

9.6.10.3.3. 1回1錠(主成分として10mg)を1日1回、朝食前または朝食後に服用します。なお、効果が不十分な場合には、1回25mgを1日1回に増量可

9.6.10.4. カナグル

9.6.10.4.1. 腎臓で糖を再吸収する役割を持つたんぱく質(SGLT2)を阻害し、血中に過剰に存在する糖を尿中へ排せつすることで血糖値を下げます。また、血液をろ過する糸球体内の圧力を下げるなど、その他さまざまな作用によって、腎臓の機能低下を抑制します。 通常、2型糖尿病、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病の治療に

9.6.10.4.2. 1回1錠(カナグリフロジンとして100mg)を1日1回朝食前または朝食後に服用

9.6.10.5. SGLT2阻害薬はCKD stage4の方にも腎機能低下の抑制効果はありそうです。 ただし、今回使用した臨床研究ではさらに進行したCKDの方は含まれていません(eGFR20未満の方はほぼ含まれいない)。現時点では、ダパグリフロジンの添付文書にある通り、eGFR25ml/min/1.73m2 未満の方に対する有効性は不明です。 また、SGLT2阻害薬とプレセボ群でeGFRに有意差がつき始めるのが2年ほど経ってからということを考えると、eGFR 20未満の方、特にCKDstage 5(eGFR 15未満)の方に対する腎保護効果は期待できないかもしれません。

9.6.11. DPP4阻害剤

9.6.11.1. ネシーナ

9.6.11.1.1. 血糖値を一定に保つ働きをするホルモンであるインクレチンを分解する酵素(DPP-4)を阻害します。血糖値が高いときにインスリン分泌を促し、グルカゴン分泌を抑制して、血糖コントロールを改善します。 通常、2型糖尿病の治療

9.6.12. GLP-1 受容体作動薬

9.6.12.1. トルリシティ皮下注

9.6.12.1.1. 週1回の使用で効果が持続するように製剤的な工夫をしたグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体作動薬とよばれる薬です。膵臓のGLP-1受容体に働いて、血糖値が高くなるとインスリンの分泌を促して血糖値を下げます。 通常、2型糖尿病の治療に用いられます。

9.6.12.1.2. 1回0.75mgを1週間に1回皮下注射します。必ず指示された使用方法に従ってください。 週1回、同じ曜日に注射

9.6.12.2. オゼンピック皮下注

9.6.12.3. 経口GLP−1作動薬

9.6.12.3.1. リベルサス錠3mg・7mg・14mg

9.6.13. ミグリトール

9.6.13.1. 炭水化物をブドウ糖に分解する酵素を阻害し、糖の消化吸収を遅延させることにより食後の過血糖を改善します。 通常、糖尿病の食後過血糖の改善に用いられます。

9.6.13.2. 1回2錠(主成分として50mg)を1日3回食直前に服用します。効果が不十分な場合には、1回量を3錠(75mg)まで増量されることがあります。

9.6.14. ミチグリニド

9.6.14.1. 膵臓のβ細胞を刺激してインスリン分泌を促し、食後の血糖の上昇(食後高血糖)を抑えます。 通常、2型糖尿病の治療に用いられます。

9.6.14.2. 1回1錠(主成分として10mg)を1日3回毎食直前(5分以内)に服用

9.6.15. インスリン

9.6.15.1. トレシーバ

9.7. 副腎皮質機能不全

9.7.1. フロリネフ

9.7.1.1. 体内で作られる副腎皮質ホルモンと同じ作用をもち、電解質バランスを保持する働き

9.7.1.2. 塩喪失型の先天性副腎皮質過形成症や慢性副腎皮質機能不全(アジソン病)の治療

9.7.1.3. 1日主成分として0.02~0.1mgを2~3回に分けて服用

9.8. 関節リウマチ

9.8.1. リウマトレックスカプセル

9.8.1.1. 免疫機能をつかさどっているリンパ球や炎症に関係している細胞の働きを抑え、異常な状態となっている免疫反応を抑えることで、関節の腫れや痛みの症状を改善します。 通常、関節リウマチ、局所療法で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、関節症状を伴う若年性特発性関節炎の治療に用いられます。

9.8.1.2. 関節リウマチ、局所療法で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症:通常、1週間単位で服用します。1週間単位の服用量を3カプセル(主成分として6mg)とし、1回または2~3回に分割して服用します。分割して服用する場合、初日から2日目にかけて12時間おきに服用します。1回または2回に分割して服用する場合は残りの6日間、3回に分割して服用する場合は残りの5日間は薬を服用しません。これを1週間ごとに繰り返します。年齢・症状・忍容性や本剤への反応などにより適宜増減されますが、1週間単位で8カプセル(16mg)までとします。 関節症状を伴う若年性特発性関節炎:通常、1週間単位で服用します。1週間単位の服用量を主成分として4~10mg/m2とし、1回または2~3回に分割して服用します。分割して服用する場合、初日から2日目にかけて12時間おきに服用します。1回または2回に分割して服用する場合は残りの6日間、3回に分割して服用する場合は残りの5日間は薬を服用しません。これを1週間ごとに繰り返します。年齢・症状・忍容性や本剤への反応などにより適宜増減されます。

9.9. 骨粗鬆症

9.9.1. アルファカルシドール

9.9.1.1. 肝臓で活性型のビタミンD3となり、腸管および骨などに作用し、腸管からのカルシウム吸収促進作用、骨塩溶解作用、骨形成作用などを示す

9.9.1.2. 慢性腎不全、副甲状腺機能低下症、ビタミンD抵抗性クル病・骨軟化症におけるビタミンD代謝異常に伴う諸症状(低カルシウム血症、テタニー、骨痛、骨病変など)の改善や、骨粗鬆症の治療

9.9.1.3. 骨粗鬆症:通常、成人は1回主成分として0.5~1.0μgを1日1回服用します。小児は1回0.01~0.03μg/kgを1日1回服用します。年齢・症状により適宜増減されます。 慢性腎不全:通常、成人は1回主成分として0.5~1.0μgを1日1回服用します。

9.9.2. = ワンアルファ

9.9.3. エディロールカプセル

9.9.3.1. 活性型ビタミンD3の誘導体であり、小腸でのカルシウム吸収を助け、骨の新陳代謝を改善します。その結果、骨密度を増やし骨を強くして骨粗鬆症による骨折を予防します。 通常、骨粗鬆症の治療に用いられます。

9.9.3.2. 血清カルシウム濃度の十分な管理のもとに、服用量が調整されます。 通常、成人は1回1カプセル(主成分として0.75μg)を1日1回服用しますが、症状により適宜減量

9.9.4. ベネット錠2.5mg

9.9.4.1. 骨の組織を壊す細胞(破骨細胞)に作用し、骨吸収を抑制することによって、骨量を増やし、骨折しにくくします。 通常、骨粗鬆症の治療に用いる

9.9.4.2. 1日1回1錠(リセドロン酸ナトリウムとして2.5mg)を起床時に十分量(約180mL)の水またはぬるま湯とともに、噛まずになめずに服用

9.9.5. ボナロン

9.9.5.1. 骨の中の破骨細胞に取り込まれ、破骨細胞の活性を抑制することにより骨吸収を抑えて、骨量を増やし骨を折れにくくします。 通常、骨粗鬆症の治療

9.9.5.2. 1回1錠(アレンドロン酸として35mg)を1週間に1回、朝起きた時に(食事の前に)コップ1杯の水(約180mL)と一緒に服用

9.9.6. ガイドライン 薬剤選択

9.9.7. ミノドロン

9.9.7.1. 破骨細胞による骨吸収を抑えて骨密度と骨強度を高め、骨を折れにくくします。 通常、骨粗鬆症の治療

9.9.7.2. 1回1錠(主成分として1mg)を1日1回起床後最初の飲食前にコップ1杯(約180mL)の水で服用します。服用後少なくとも30分は横にならず、水以外の飲食(カルシウムやマグネシウムを多く含むミネラルウォーターを含む)や他の薬の服用を避けてください。

9.9.7.3. 2

9.9.8. アレンドロン酸

9.9.8.1. 破骨細胞の機能を阻害することで骨吸収を抑制し、骨密度を高め、骨折しにくくします。 通常、骨粗鬆症の治療に用いられます。

9.9.8.2. 1回1錠(アレンドロン酸として35mg)を1週間に1回、朝起床時に水約180mLとともに服用

9.9.9. ボンビバ

9.9.9.1. 骨にある破骨細胞の骨吸収作用を抑えることにより、骨密度を増やして骨折を予防します。 通常、骨粗鬆症の治療

9.9.9.2. 1回1錠(イバンドロン酸として100mg)を月1回、朝起きたときに(食事の前に)コップ1杯(約180mL)の水で服用

9.9.9.3. 2

9.10. 高カリウム血症

9.10.1. ポリスチレンスルホン酸

9.10.1.1. 腸内でカルシウムイオンを放出し、腸内のカリウムイオンを吸着して糞便中に排泄させ、カリウムの体内蓄積あるいは血清カリウムの上昇を抑制させます。 通常、急性および慢性腎不全に伴う高カリウム血症の治療に用いられます。

9.10.1.2. 1日15.51~31.02g(主成分として15~30g)を2~3回にわけて、その1回量を水30~50mLで服用します。症状により適宜増減されます。

9.11. 低リン血症

9.11.1. ホスリボン

9.11.1.1. リンを補充することにより、血中で低下しているリン濃度を高める薬剤です。 通常、原発性低リン血症性くる病・骨軟化症、Fanconi症候群、腫瘍性骨軟化症、未熟児くる病などの低リン血症の治療

9.11.1.2. リンとして1日あたり20~40mg/kgを目安とし、数回に分割して服用します。状態により適宜増減されますが、上限はリンとして1日あたり3,000mg

9.12. 痛風薬

9.12.1. フェブリク錠

9.12.1.1. 体内で尿酸を作る酵素の働きを抑え、血液中の尿酸の量を低下

9.12.1.2. 1日1回主成分として10mgから服用を始め、血中尿酸値を測定してもらいながら、2週間以降に1日1回20mg、6週間以降に維持量として1日1回40mgなど、必要に応じて徐々に増量されます。状態により適宜増減されますが最大服用量は1日1回60mg

9.12.1.3. 5

9.12.2. ザイロリック

9.12.2.1. 体内で尿酸が作られるのを抑え、血液中の尿酸の量を低下させます。 通常、痛風、高尿酸血症を伴う高血圧症における高尿酸血症の是正に用いられます。

9.12.2.2. 1日量4~6錠(主成分として200~300mg)を2~3回に分けて食後に服用します。年齢・症状により適宜増減

9.12.3. ウラリット

9.12.3.1. クエン酸回路によって代謝されて重炭酸イオンを生成し、体内で塩基として働き、尿や体液をアルカリ化します。 通常、痛風ならびに高尿酸血症における酸性尿の改善や、アシドーシスの改善に用いられます。

9.12.3.2. 痛風ならびに高尿酸血症における酸性尿:通常、成人は1回2錠を1日3回服用しますが、尿検査で尿pHが6.2から6.8の範囲に入るよう適宜増減されます。必ず指示された服用方法に従ってください。 アシドーシス:通常、成人は1日12錠を3~4回に分けて服用

9.12.4. ユリノーム

9.12.4.1. 腎尿細管における尿酸の再吸収を抑制し、尿酸の尿中排泄を促進させて高尿酸血症を改善します。 通常、痛風、高尿酸血症を伴う高血圧症の治療に使用されます。

9.12.4.2. 1回1錠または2錠(主成分として25mgまたは50mg)を1日1回服用し、その後維持量として1回2錠(50mg)を1日1~3回服用

9.12.4.3. ベンズブロマロン

9.13. 抗コレステロール薬

9.13.1. アトルバスタチン

9.13.1.1. 肝臓のコレステロール合成を阻害することにより、血液中のコレステロールを低下させます。 通常、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症の治療に用いられます。

9.13.1.2. 高コレステロール血症:通常、成人は1回2錠(アトルバスタチンとして10mg)を1日1回服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、重症の場合は1日4錠(20mg)まで増量可

9.13.1.3. 2

9.13.2. プラバスタチン

9.13.2.1. 肝臓のコレステロール合成を阻害することにより、血液中のコレステロールを低下させます。 通常、高脂血症、家族性高コレステロール血症の治療に用いられます。

9.13.2.2. 1日2錠(主成分として10mg)を1日1回または2回に分けて服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、重症の場合は1日4錠(20mg)まで増量

9.13.3. クレストール

9.13.3.1. 1回1錠(ロスバスタチンとして2.5mg)を1日1回から服用を開始しますが、早期にLDL-コレステロール値を低下させる必要がある場合には1回2錠(5mg)から服用を開始することもあります。治療を受ける疾患や年齢・症状により適宜増減されます。服用開始4週以降に効果が不十分な場合、さらに増量されることがありますが、1日最大用量は8錠(20mg)

9.13.4. ベザトールSR

9.13.4.1. 肝臓でのコレステロール、トリグリセライドの合成を阻害し、血中のリポ蛋白の代謝を促進することにより、血液中のLDL-コレステロール、トリグリセライドを低下させ、HDL-コレステロールを増加させます。 通常、高脂血症(家族性を含む)の治療に用いられます。

9.13.4.2. 成人は1回1錠(主成分として200mg)を1日2回朝夕食後に服用しますが、腎臓が悪い人、高齢者は適宜減量されます。

9.13.5. ゼチーア

9.13.5.1. 小腸壁細胞にあるタンパク質を介してコレステロールおよび植物ステロールの吸収を阻害し、肝臓のコレステロール含量を低下させ、血液中のコレステロールを低下させます。 通常、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症、ホモ接合体性シトステロール血症の治療に用いられます。

9.13.5.2. 1回1錠(主成分として10mg)を1日1回食後に服用

9.14. ビタミン剤

9.14.1. ビタダン

9.14.1.1. ビタミンB1、B2、B6、B12欠乏時の補給や代謝障害を改善します。 通常、本剤に含まれるビタミン類の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)、神経痛・筋肉痛・関節痛・末梢神経炎・末梢神経麻痺のうち、本剤に含まれるビタミン類の欠乏または代謝障害が関与すると推定される場合に用いられます。

9.14.1.2. 1日1~2錠を服用しますが、治療を受ける疾患や年齢・症状により適宜増減

9.14.1.3. 2

9.14.2. フルスルチアミン錠

9.14.2.1. ビタミンB1の誘導体で、天然のビタミンB1より体内で利用されやすく、神経機能障害を改善する作用、心筋の代謝を改善する作用、腸の運動を亢進する作用を示します。 通常、ビタミンB1欠乏症の予防や治療、食事からの摂取が不十分な際の補給、ウェルニッケ脳症・脚気衝心などの治療に

9.14.2.2. 1日フルスルチアミンとして5~100mgを服用

9.14.3. フォリアミン

9.14.3.1. ビタミンB群の1つで、からだの組織細胞の発育や機能を正常に保つのに必要な栄養素です。特に赤血球の形成を助けます。 通常、葉酸欠乏症の予防および治療、葉酸の需要が増大し食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)、葉酸の欠乏や代謝障害が関与すると推定される貧血などの治療に用いられます。

9.14.3.2. 1日1~4錠(主成分として5~20mg)、小児は1日1~2錠(5~10mg)を2~3回に分けて服用

10. 皮膚炎

10.1. リドメックス軟膏

10.1.1. 合成副腎皮質ホルモン剤で皮膚の炎症を抑え、赤み、はれ、かゆみなどの症状を改善

10.1.2. 3

10.2. ルリコンクリーム

10.3. ベシカムクリーム5%

10.3.1. 非ステロイド系の消炎鎮痛剤で、炎症の原因となるプロスタグランジンの合成を阻害して、炎症を抑え、痛みを和らげます。 通常、急性湿疹、接触皮膚炎、アトピー皮膚炎、慢性湿疹、酒さ様皮膚炎、口囲皮膚炎、帯状疱疹、尋常性ざ瘡の治療に用いられます。

10.4. アズノール軟膏0.033%

10.4.1. 抗炎症作用、傷が治るのを助ける作用、抗アレルギー作用

10.4.2. 2

10.5. デルモゾールG軟膏

10.5.1. 合成副腎皮質ステロイド剤による血管収縮作用や抗炎症作用と、抗生物質による細菌の蛋白合成阻害によって皮膚の炎症や感染症を緩和

10.6. ダイアコート軟膏

10.6.1. 合成副腎皮質ホルモン剤で、炎症を抑える働きがあり、発赤、はれ、かゆみなどの症状を改善

10.7. ニキビ

10.7.1. ゼビアックスローション2% 10g

10.7.1.1. キノロン系の外用抗菌剤で、細菌のDNAの複製を阻害することにより、殺菌作用を示します。 通常、表在性皮膚感染症や化膿性炎症を伴うざ瘡(にきび)の治療に用いる

10.7.1.2. 2

10.7.2. ダラシンTゲル

10.7.2.1. 1日2回患部に塗布

10.7.2.2. リンコマイシン系の外用抗菌剤で、細菌の蛋白合成を阻害することにより、殺菌作用を示します。 通常、ざ瘡(化膿性炎症を伴うにきび)の治療に用いられます。

10.8. 真菌

10.8.1. アスタット軟膏1%

10.8.1.1. 皮膚糸状菌などの真菌(カビ)の細胞膜成分の生合成を阻害することにより真菌の増殖を抑え、抗真菌作用

10.8.2. プロトピック0.03%小児用

10.8.2.1. アトピー性皮膚炎

10.8.2.1.1. プロトピック0.3% 小児用

10.8.3. テルビナフィン錠

10.8.3.1. 皮膚糸状菌などの真菌(カビ)の細胞膜成分の生合成に必要な酵素を阻害することにより真菌の増殖を抑え、殺真菌作用を示します。 通常、塗り薬では治療が困難な爪白癬(爪の水虫)などの表在性皮膚真菌症、白癬性肉芽腫などの深在性皮膚真菌症の治療に用いられます。

10.8.3.2. 成人は1回1錠(テルビナフィンとして125mg)を1日1回食後に服用しますが、年齢・症状により適宜増減

10.8.4. ニゾラールクリーム2%

10.8.4.1. 真菌(カビ)の細胞膜合成を阻害し、病気の原因となる真菌の増殖を抑えることにより抗真菌作用

10.8.4.2. 顕微鏡で見なくても処方可能

10.9. かゆみ

10.9.1. レミッチ

10.9.1.1. かゆみを抑制する選択的オピオイドκ(カッパ)受容体作動薬で、既存の抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬などが効きにくいかゆみを抑えます。 通常、透析、慢性肝疾患における既存治療で効果が不十分なかゆみの改善に用いられます。

10.9.2. ロラタジン

10.9.2.1. ヒスタミンH1受容体拮抗作用と、ヒスタミンやロイコトリエンC4の遊離抑制作用があり、アレルギーを起こす物質の働きを抑えます。 通常、アレルギー性鼻炎、じんましん、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うかゆみの治療に用いられます。

10.9.2.2. 1回1錠(主成分として10mg)を1日1回食後に服用しますが、年齢・症状により適宜増減

10.10. 帯状疱疹

10.10.1. アメナリーフ

10.10.1.1. 帯状疱疹の原因となっているウイルスの増殖を抑えます。 通常、帯状疱疹の治療に

10.10.1.2. 1回2錠(主成分として400mg)を1日1回食後に服用

10.10.2. スタデルム軟膏

10.10.2.1. 非ステロイド系の消炎鎮痛剤で、炎症の原因となるプロスタグランジンの合成を阻害して、炎症を抑え、痛みをやわらげます。

10.11. 乾癬・掌蹠膿疱症

10.11.1. ドレニゾンテープ

10.11.1.1. 合成副腎皮質ホルモン剤で、抗炎症作用があり、皮膚の炎症を抑えます。 通常、湿疹・皮膚炎群、乾癬、掌蹠膿疱症、扁平紅色苔癬などの治療に用いられます。

10.11.1.2. 通常、患部を軽く洗浄し、よく乾燥させた後、患部に貼り、12時間または24時間毎に貼りかえます。必要な場合は、夜間のみ貼ります。

10.12. ステロイド

10.12.1. 強い順に ()は抗生剤入り

10.12.1.1. 成人の体、四肢、頭

10.12.1.1.1. デルモベート

10.12.1.1.2. ジフラール

10.12.1.1.3. アンテベート、フルメタ、マイザー、トブシム

10.12.1.1.4. リンデロンV、(リンデロンVG)、メサデルム

10.12.1.2. 成人の顔

10.12.1.2.1. バンデル

10.12.1.2.2. リドメックス

10.12.1.2.3. ロコイド、アルメタ、キンダベート

10.12.1.3. 眼の周囲

10.12.1.3.1. プレドニン眼軟膏、(リンデロンA、ネオメドロールEE)

10.12.1.4. 陰部

10.12.1.4.1. グリメサゾン

10.12.2. 頭部にはローション、夏場はクリーム、びらん面には軟膏

10.12.3. 長期投与では、①ステロイドのランクダウン、②タクロリムス(プロトピック)に変更

10.12.3.1. タクロリムスは刺激がある

10.12.3.2. バリア破綻している箇所に有効

10.12.3.3. プロアクティブ効果で再燃予防:週2回

10.12.4. 保湿剤先に、ステロイドは必要な場所のみ

10.12.5. 急性増悪時は1日2回、その後は1日1回

10.13. 蕁麻疹

10.13.1. エピナスチン20mg

10.13.1.1. 通常、成人は1回1錠(主成分として20mg)を1日1回服用します。

11. 消化器

11.1. 栄養剤

11.1.1. ラコールNF配合経腸用半固形剤

11.1.1.1. 成人標準量として1日1,200~2,000g(1,200~2,000kcal)を胃瘻より胃内に1日数回に分けて注入

11.1.1.2. 注入時間は100g当たり2~3分(300g当たり6~9分)とし、1回の最大注入量は600g

11.2. 嘔気時の薬剤

11.2.1. ドパミン受容体拮抗薬

11.2.1.1. プリンペラン

11.2.1.2. ノバミン

11.2.1.3. アカシジアを生じる恐れ

11.2.1.3.1. 薬剤性パーキンソニズムの一症状で、落ち着かない、じっとしていられない、イライラする、不安感などの症状

11.2.2. 多次元受容体拮抗薬

11.2.2.1. ジプレキサ

11.2.2.1.1. OD錠 ジプレキサザイディス2.5mg or 5mg 1錠 分1 就寝前

11.2.2.1.2. セロトニン受容体、ドパミン受容体、ヒスタミン受容体、コリン受容体などを遮断する多次元受容体拮抗薬

11.2.2.1.3. ドパミン受容体も遮断するため、前述したアカシジアを生じる恐れ

11.2.2.1.4. 1日1回の投与で良い(半減期が33時間で作用時間が長い)

11.2.2.1.5. 食欲増進や体重増加の副作用がありますが、その点もがん患者さんには利点

11.2.2.1.6. 糖尿病の方には使えないことと、抗コリン作用もあるので、せん妄を生じる恐れがある

11.2.2.1.7. 2

11.2.2.2. オランザピン

11.2.2.2.1. 脳内の神経伝達物質の受容体に作用して、そのバランスを整えます。 通常、幻覚・妄想などの症状、ならびに強い不安感やイライラする症状を改善して、気分を安定させます。また、双極性障害における、抑えることのできない感情の高まりや行動などの躁症状や、憂うつな気分などのうつ症状を改善します。 その他、シスプラチンなどの抗悪性腫瘍剤の使用に伴う消化器症状(吐き気、嘔吐)に用いられます。

11.2.2.2.2. 統合失調症:通常、成人は1回2~4錠(主成分として5~10mg)を1日1回服用より開始します。維持量として1日1回4錠(10mg)服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。ただし、1日8錠(20mg)を上限とします。 双極性障害における躁症状の改善:通常、成人は1回4錠(主成分として10mg)を1日1回服用より開始します。なお、年齢・症状により適宜増減されますが、1日8錠(20mg)を上限とします。 双極性障害におけるうつ症状の改善:通常、成人は1回2錠(主成分として5mg)を1日1回服用より開始します。その後、1日1回4錠(10mg)に増量されます。なお、いずれも就寝前に服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、1日8錠(20mg)を上限とします。 抗悪性腫瘍剤(シスプラチンなど)使用に伴う消化器症状(吐き気、嘔吐):他の制吐剤との併用において、通常、成人は1回2錠(主成分として5mg)を1日1回服用します。状態により適宜増量されますが、1日4錠(10mg)を上限とします。

11.2.3. 消化管セロトニン受容体刺激

11.2.3.1. モサプリドクエン酸塩錠2.5mg

11.2.3.1.1. 消化管のセロトニン受容体を刺激することによって、上部(胃・十二指腸)および下部(大腸)消化管運動を促し、消化器症状を改善

11.2.3.1.2. 慢性胃炎に伴う胸やけ、吐き気・嘔吐の治療、バリウム注腸X線造影検査の前処置に経口腸管洗浄剤と一緒に

11.2.3.1.3. 1回2錠(モサプリドクエン酸塩として5mg)を1日3回食前または食後に服用

11.2.3.1.4. 2

11.2.3.2. = ガスモチン

11.3. 胃潰瘍予防

11.3.1. PPI

11.3.1.1. ネキシウム

11.3.1.1.1. 1回1カプセル(エソメプラゾールとして20mg)を1日1回服用

11.3.1.1.2. 4

11.3.1.2. ランソプラゾールOD錠15mg

11.3.1.2.1. 胃粘膜のプロトンポンプの酵素活性を阻害することによって、胃酸の分泌を抑制

11.3.1.2.2. 低用量アスピリン・非ステロイド性抗炎症薬服用時における胃・十二指腸潰瘍の再発抑制

11.3.1.2.3. 1回2錠(主成分として30mg)を1日1回服用しますが、服用期間は胃潰瘍・吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間まで

11.3.1.2.4. 低用量アスピリン・非ステロイド性抗炎症薬服用時における胃・十二指腸潰瘍の再発抑制:通常、成人は1回1錠(主成分として15mg)を1日1回服用

11.3.1.3. ラベプラゾール

11.3.1.3.1. 胃酸分泌の最終過程であるプロトンポンプを阻害し、胃酸分泌を抑制します。 通常、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群、非びらん性胃食道逆流症の治療や低用量アスピリン投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制に用いられます。また、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎のヘリコバクター・ピロリの除菌療法に2種類の抗菌薬とともに用いられます。

11.3.1.3.2. 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群:通常、成人は1回2錠(主成分として10mg)を1日1回服用しますが、症状により1日1回4錠(20mg)に増量されることがあります。胃潰瘍と吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間まで服用します。 逆流性食道炎:<治療>通常、成人は1回2錠(主成分として10mg)を1日1回服用しますが、症状により1日1回4錠(20mg)に増量されることがあります。8週間まで服用します。また、プロトンポンプインヒビターによる治療で効果が不十分な場合、1回2錠(10mg)または4錠(20mg)を1日2回、さらに8週間服用します。ただし、1回4錠(20mg)を1日2回服用する場合は重度の粘膜傷害があるときに限ります。 <維持療法>再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法では1回2錠(10mg)を1日1回服用します。プロトンポンプインヒビターによる治療で効果不十分な逆流性食道炎の維持療法では1回2錠(10mg)を1日2回服用します。 非びらん性胃食道逆流症:通常、成人は1回2錠(主成分として10mg)を1日1回、4週間まで服用します。 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制:通常、成人は1回1錠(主成分として5mg)を1日1回服用しますが、効果不十分の場合は1回2錠(10mg)を1日1回服用

11.3.2. プロスタグランジン増強

11.3.2.1. レバミピド錠100mg

11.3.2.1.1. 1回1錠(主成分として100mg)を1日3回、朝、夕および就寝前

11.3.2.1.2. 2

11.3.3. H2ブロッカー

11.3.3.1. ファモチジン

11.3.3.1.1. 胃粘膜の壁細胞にあるH2受容体を選択的に遮断することにより、胃酸ならびにペプシンの分泌を抑制

11.3.3.1.2. 1回1錠(主成分として20mg)を1日2回朝食後と夕食後または就寝前に服用

11.3.3.1.3. ガスター等のH2ブロッカーを長期間使用することで、高齢者の認知機能が低下するリスクが報告されています。 日本老年医学会が出している「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」では、H2ブロッカーは「中止を考慮すべき薬」に分類されている

11.3.3.1.4. ガスター等のH2ブロッカーを長期間使用することで、高齢者の認知機能が低下するリスクが報告されています。 日本老年医学会が出している「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」では、H2ブロッカーは「中止を考慮すべき薬」に分類されている

11.3.3.1.5. 腎排泄型の薬なので、特に腎機能が低下している高齢者などは血中濃度が上昇し、せん妄を起こりやすくなります。

11.3.4. 胃酸分泌抑制

11.3.4.1. パリエット

11.3.4.1.1. 胃粘膜細胞の胃酸分泌機構を阻害することで胃酸分泌を抑制します。それにより胃や十二指腸の潰瘍を速やかに治癒し、逆流性食道炎に伴う痛みや胸やけなどをやわらげます。 通常、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、逆流性食道炎などの治療やヘリコバクター・ピロリの除菌補助に用いられます。 また、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制に使用

11.3.4.1.2. 1回主成分として10mgを1日1回服用しますが、症状により1日1回20mgに増量可

11.4. 肝炎

11.4.1. グリチロン

11.4.1.1. 炎症やアレルギーを抑える作用、肝細胞の増殖を促進する作用などがあり、肝臓の炎症を抑え、肝臓の働きを改善するほか、皮膚の炎症を抑え、湿疹や皮膚炎などを改善します。 通常、慢性肝炎における肝機能異常の改善、湿疹・皮膚炎、小児ストロフルス、円形脱毛症、口内炎の治療に

11.4.1.2. 1回2~3錠、小児は1錠を1日3回食後に服用

11.5. 低アルブミン血症

11.5.1. ヘパアクト

11.5.1.1. 本剤は、分岐鎖アミノ酸製剤であり、肝臓病の人の血中アルブミンを改善します。 通常、食事摂取量が十分にもかかわらず低アルブミン血症を呈する非代償性肝硬変患者の低アルブミン血症の改善に用いられます。

11.5.1.2. 1回1包(4.5g)を1日3回食後に服用

11.6. 高アンモニア血症

11.6.1. ラグノスNF経口ゼリー

11.6.1.1. 下部消化管で浸透圧作用により腸管運動を促進して排便を促し、また、腸内細菌により分解され、有機酸を生成し、腸内アンモニアの産生・吸収を抑えて血中アンモニア濃度を低下させます。 通常、慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)や、高アンモニア血症に伴う精神神経障害・手指振戦・脳波異常の改善や、産婦人科術後の排ガス・排便の促進に用いられます。

11.6.1.2. 慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く):通常、成人は1回2包(主成分として13g)を1日2回服用します。症状により適宜増減されますが、最高用量は1日6包(39g)とされています。 高アンモニア血症:通常、成人は1回1~2包(主成分として6.5g~13g)を1日3回服用します。年齢・症状により適宜増減されます。

11.7. 便秘時

11.7.1. 浸透圧性下剤

11.7.1.1. 酸化マグネシウム

11.7.1.1.1. 高マグネシウム血症が問題

11.7.1.1.2. 血清マグネシウム濃度の正常範囲は1.8~2.6mg/dL

11.7.1.2. マグミット

11.7.1.2.1. 制酸作用があり胃酸を抑えるとともに、腸内の浸透圧を高めて腸壁から水分を引き寄せ、腸の内容物を軟化・膨張させて腸管に拡張刺激を与えることで、排便を促す

11.7.1.2.2. 1日主成分として2gを3回に分けて食前または食後に服用するか、または就寝前に1回服用

11.7.1.3. ラグノスNF経口ゼリー

11.7.1.3.1. 下部消化管で浸透圧作用により腸管運動を促進して排便を促し、また、腸内細菌により分解され、有機酸を生成し、腸内アンモニアの産生・吸収を抑えて血中アンモニア濃度を低下させます。 通常、慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)や、高アンモニア血症に伴う精神神経障害・手指振戦・脳波異常の改善や、産婦人科術後の排ガス・排便の促進に用いられます。

11.7.1.3.2. 1回2包(主成分として13g)を1日2回服用します。症状により適宜増減されますが、最高用量は1日6包(39g)

11.7.2. 小腸水分泌促進

11.7.2.1. アミティーザカプセル12μg

11.7.2.1.1. 小腸での水分分泌を促進することによって便を柔らかくし、腸管内での便の移動を容易にして排便を促進

11.7.2.1.2. 成人は1回2カプセル(主成分として24μg)を1日2回、朝食後および夕食後に服用

11.7.2.1.3. 3

11.7.2.2. リンゼス

11.7.2.2.1. 腸管上皮の表面に存在するグアニル酸シクラーゼC受容体に作用し、腸管内への水分分泌を促進

11.7.2.2.2. 1回2錠(主成分として0.5mg)を1日1回、食前に服用

11.7.2.2.3. 4

11.7.3. 胆汁酸再吸収阻害剤

11.7.3.1. グーフィス錠

11.7.3.1.1. 1回2錠(エロビキシバットとして10mg)を1日1回食前に服用します。症状により適宜増減されますが、1日の最高用量は3錠(15mg)

11.7.4. ピムロ顆粒

11.7.4.1. 大腸で腸内細菌の作用によりレインアンスロンとなり瀉下作用を発現し、腸管の緊張を低下させます。 通常、便秘(ただし、痙攣性便秘は除く)の治療、駆虫剤使用後の下剤

11.7.4.2. 1回0.5~1.0gを1日1~2回服用

11.7.5. 大腸刺激性下剤

11.7.5.1. ラキソベロン

11.7.5.2. プルゼニド

11.7.6. モビコール

11.7.6.1. ポリエチレングリコールの浸透圧効果により、腸管内の水分量が保持され、その結果、便中水分量が増加し、便が軟化、便容積が増大することで、生理的に大腸の蠕動運動が活発化し排便が促される

11.7.6.2. マクロゴール4000の高い浸透圧効果により、消化管内に水分を保持することで、用量依存的に便の排出を促す

11.7.6.3. 頓服ではなく毎日服用

11.7.6.4. 酸化マグネシウム1gをモビコール2包で換算

11.7.6.5. 1包あたりコップ1/3程度(約60mL)の水に溶解して服用

11.7.6.6. 初回用量として2包を1日1回服用します。以降、症状に応じて適宜増減され、1日1~3回服用しますが、最大服用量は1日6包(1回4包)まで

11.7.7. スインプロイク錠

11.7.7.1. 消化管のオピオイド受容体に結合して、オピオイド鎮痛薬に拮抗することで、オピオイドによる便秘症を治療

11.7.7.2. 中枢のμオピオイド受容体には作用しないことで、これによって、オピオイドの鎮痛効果を減弱させることなしに、便秘を治療できる

11.7.7.3. オピオイドの量に関わらず1日1回1錠(服用時間は何時でもよい)

11.7.7.4. すでに酸化マグネシウムを内服している場合は、併用すると良いようです。それで下痢になってしまった場合は、酸化マグネシウムを止めます。

11.7.7.5. 弱オピオイド(トラムセット、トラマールなど)との併用もできますので、便秘のため処方できなかったトラムセットを処方できるようになれば、慢性疼痛患者さんへの応用も可能

11.7.7.6. 3

11.7.8. アローゼン顆粒

11.7.8.1. 大腸で腸内細菌の作用によりレインアンスロンとなり瀉下作用を発現し、腸管の緊張を低下させます。 通常、便秘(ただし、痙攣性便秘は除く)の治療、駆虫剤使用後の下剤

11.7.8.2. 1回0.5~1.0gを1日1~2回服用

11.7.9. レシカルボン坐剤

11.7.9.1. 直腸の中で徐々に炭酸ガスを発生し、ぜん動運動を亢進することにより生理的な排便作用を促します。 通常、便秘症の治療

11.7.9.2. 1~2個をできるだけ肛門内深く挿入する。重症の場合には1日2~3個を数日間続けて挿入

11.7.10. ツムラ麻子仁丸エキス顆粒

11.7.10.1. 便秘の治療に使用

11.7.10.1.1. 1日7.5gを2~3回に分割し、食前もしくは食間に水またはぬるま湯で飲んでください。

11.7.11. 腸内細菌整腸剤

11.7.11.1. ビオスリー

11.7.11.1.1. 1回1~2錠を1日3回服用

11.8. 腸内ガス駆除

11.8.1. ガスコン

11.9. 腹部膨満

11.9.1. トリメブチンマレイン酸塩

11.9.1.1. 消化管平滑筋に直接作用して、胃腸運動を正常にします。 通常、慢性胃炎における消化器症状(腹部膨満感、腹痛、吐き気、げっぷ)、過敏性腸症候群の治療に用いられます。

11.9.1.2. 慢性胃炎における消化器症状:通常、成人は1回1錠(主成分として100mg)を1日3回服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。 過敏性腸症候群:通常、成人は1回1~2錠(主成分として100~200mg)を1日3回服用します。

11.9.2. セレキノン

11.9.2.1. 消化管平滑筋に直接作用し、消化管の運動が亢進している時は低下させ、低下している時は亢進させて消化管運動を整えます。 通常、慢性胃炎における消化器症状(腹痛、吐き気、げっぷ、腹部膨満感)や過敏性腸症候群の治療

11.9.2.2. 慢性胃炎における消化器症状:通常、成人は1回1錠(主成分として100mg)を1日3回服用しますが、年齢・症状により適宜増減されます。 過敏性腸症候群:通常、成人は1回1~2錠(主成分として100~200mg)を1日3回服用

11.9.3. アコファイド

11.9.3.1. アセチルコリンエステラーゼ阻害作用により、胃の運動機能を改善したり、胃の内容物の排出を促進させます。 通常、機能性ディスペプシアにおける食後膨満感、上腹部膨満感、早期満腹感の治療に用いられます。

11.9.3.2. 1回1錠(主成分として100mg)を1日3回食前に服用します。

11.10. 経腸栄養

11.10.1. イノラス配合経腸用液

11.10.1.1. 栄養成分をバランスよく含む半消化態の経腸栄養剤です。 通常、手術後、特に長期にわたり食事ができない、または不十分な場合の栄養補給に使用されます。

11.11. 痔

11.11.1. ヘモポリゾン

11.11.1.1. 局所の感染を防御する作用、肛門の炎症を抑え、腫れをしずめる作用の成分が配合され、肛門の症状を改善します。 通常、痔核・裂肛の症状(出血、痛み、腫れ、かゆみ)の緩解、肛門部手術創、肛門周囲の湿疹・皮膚炎などの治療に用いられます。

11.11.1.2. 1日1~3回適量を患部に塗るか、注入

11.11.2. ネリプロクト軟膏

11.11.2.1. 消炎作用のあるステロイドと、痛みを軽減する局所麻酔薬の配合剤で、痔疾の痛みや腫れなどの症状を抑えます。 通常、痔核(いぼ痔)に伴う症状(出血、痛み、腫れ)を和らげるために用いられます。

11.11.2.2. 1日2回適量を肛門内に注入

11.11.2.3. 2

12. 泌尿器・利尿剤

12.1. 腹圧性尿失禁

12.1.1. クレンブテロール錠10μg

12.1.1.1. β2受容体を刺激することにより、気管支・気道・膀胱など平滑筋を弛緩し、拡張

12.1.1.2. 1回2錠(主成分として20μg)を1日2回(朝および就寝前)服用するか、頓用として1回2錠を服用

12.2. 切迫性尿失禁

12.2.1. ベシケア

12.2.1.1. 膀胱のムスカリン受容体に拮抗的にはたらき、自分ではコントロールできない膀胱の過剰な収縮を抑え、膀胱に尿をためやすくします。 通常、過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿および切迫性尿失禁の治療に用いられます。

12.2.1.2. 1回1錠(主成分として5mg)を1日1回服用します。なお、年齢・症状により適宜増減されますが、1日最高服用量は2錠(10mg)

12.2.2. イミダフェナシン

12.2.2.1. 膀胱のムスカリン受容体に拮抗的にはたらき、自分ではコントロールできない膀胱平滑筋の過剰な収縮を抑え、膀胱に尿をためやすくします。 通常、過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿および切迫性尿失禁の治療に用いられます。

12.2.2.2. 成人は1回1錠(主成分として0.1mg)を1日2回朝食後および夕食後に服用します。効果不十分な場合は、1回2錠(主成分として0.2mg)を1日2回まで増量できます。

12.2.3. ステーブラ

12.2.4. べオーバ

12.2.4.1. 膀胱のβ3アドレナリン受容体に作用して、膀胱平滑筋を弛緩させ、膀胱に尿をためやすくします。 通常、過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿および切迫性尿失禁の治療に用いられます。

12.2.4.2. 循環器に対する作用が少ない

12.2.4.3. 1回1錠(主成分として50mg)を1日1回食後に服用

12.3. 利尿剤

12.3.1. ルプラック

12.3.1.1. 1回1~2錠(主成分トラセミドとして4~8mg)を1日1回服用

12.3.1.2. 腎臓の尿細管において水や電解質を体外に排泄させ、尿量を増やす作用があります。むくみを改善します。通常、心性浮腫や腎性浮腫、肝性浮腫の治療に用いられます。

12.3.2. サムスカOD錠

12.3.2.1. この薬は腎臓に作用して尿量を増やし、体内の余分な水分を排泄することにより、体のむくみをとります。 通常、他の利尿剤で治療しても体のむくみに対する効果が不十分な場合に、他の利尿剤に併用して用いられます

12.3.2.2. ループ利尿薬などの他の利尿薬で効果不十分な心不全における体液貯留:通常、成人は1回2錠(主成分として15mg)を1日1回服用

12.3.2.3. 副作用:[高ナトリウム血症] ・手足のまひ、発音が不明瞭になる、飲み込みにくい、けいれん、意識の消失、意識が乱れる [急激な血清ナトリウム濃度上昇、浸透圧性脱髄症候群]

12.3.3. トリクロルメチアジド

12.3.3.1. トリクロルメチアジド錠1mg

12.3.3.2. 過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁

12.3.3.3. 成人は1日2~8錠(主成分として2~8mg)を1~2回に分けて服用

12.3.4. = フルイトラン

12.3.4.1. 2

12.3.5. 頻尿治療薬

12.3.5.1. ベシケアOD錠 5mg

12.3.5.2. べオーバ錠50mg

12.3.5.2.1. 膀胱のβ3アドレナリン受容体に作用して、膀胱平滑筋を弛緩させ、膀胱に尿をためやすくします

12.3.5.3. ベタニス

12.3.5.3.1. 膀胱の神経伝達物質の受容体に作用して膀胱を弛緩させることで、尿意切迫感、頻尿および切迫性尿失禁を改善

12.3.5.3.2. 1回1錠(主成分として50mg)を1日1回食後に服用

12.3.5.3.3. 2

12.3.5.4. トビエース錠4mg

12.3.5.4.1. 活性代謝物である5-HMTが膀胱平滑筋のムスカリン受容体を阻害することにより、膀胱の収縮を抑制

12.4. 前立腺肥大

12.4.1. アボルブカプセル 0.5mg

12.4.1.1. 5α還元酵素I型およびII型を両者ともに阻害し、テストステロンからジヒドロテストステロンへの変換を抑制して、肥大した前立腺の縮小効果

12.4.2. ナフトピジル

12.4.2.1. 前立腺・尿道のα1受容体を選択的に遮断し、前立腺・尿道の平滑筋収縮を抑制することにより尿道内圧を低下させ、前立腺肥大症に伴う排尿障害

12.4.2.2. 1回1錠(主成分として25mg)を1日1回食後の服用から開始し、効果が不十分な場合は1~2週間の間隔をおいて1回2~3錠(50~75mg)に漸増され、1日1回食後に服用します。症状により適宜増減されますが、1日最高量は3錠(75mg)まで

12.4.2.3. 3

12.4.3. タムスロシン塩酸塩OD錠0.2mg

12.4.3.1. 尿道や前立腺のα1受容体を遮断することにより、尿道の内圧を低下させ、排尿障害を改善

12.4.3.2. 1回1錠(主成分として0.2mg)を1日1回食後に服用

12.4.3.3. 3

12.4.4. = ハルナールD錠0.2mg

12.4.5. シロドシン

12.4.5.1. 尿道や前立腺のα1A受容体を遮断し、尿道内部の圧力を下げることで、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善します。 通常、前立腺肥大症に伴う排尿障害

12.4.5.2. 1回1錠(主成分として4mg)を1日2回、朝、夕食後に服用

12.4.5.3. 2

12.4.6. エブランチルカプセル

12.4.6.1. α1受容体遮断作用により、末梢血管を拡げ、血圧を下げます。また、前立腺・尿道の平滑筋収縮を抑え、尿道を拡げることにより、尿を出しやすくします。 通常、高血圧症、前立腺肥大症や神経因性膀胱に伴う排尿障害の治療に用いられます。

12.4.6.2. 本態性高血圧症、腎性高血圧症、褐色細胞腫による高血圧:通常、成人は1回1カプセル(主成分として15mg)を1日2回朝夕食後より服用を開始し、効果が不十分な場合は1~2週間の間隔をおいて1回4カプセル(60mg)を1日2回朝夕食後服用まで漸増されます。なお、年齢、症状により適宜増減されます。必ず指示された服用方法に従ってください。 前立腺肥大症に伴う排尿障害:通常、成人は1回1カプセル(主成分として15mg)を1日2回朝夕食後より服用を開始し、効果が不十分な場合は1~2週間の間隔をおいて1回2~3カプセル(30~45mg)を1日2回朝夕食後服用まで漸増されます。なお、年齢、症状により適宜増減されますが、1日最高服用量は6カプセル(90mg)までとなっています。必ず指示された服用方法に従ってください。 神経因性膀胱に伴う排尿困難:通常、成人は1回1カプセル(主成分として15mg)を1日2回朝夕食後より服用を開始し、効果が不十分な場合は1~2週間の間隔をおいて1回2カプセル(30mg)を1日2回朝夕食後服用まで漸増されます。なお、年齢、症状により適宜増減されますが、1日最高服用量は6カプセル(90mg)まで

12.4.7. フリバス

12.4.7.1. α1受容体を遮断し、前立腺や尿道の緊張を緩和することで、尿を出しやすくします。 通常、前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療に用いられます。

12.4.7.2. 25mgから服用を開始します。効果が不十分な場合、服用する量は1~2週間の間隔をおいて1回50~75mgに徐々に増量されます。1日1回食後に服用します。なお、服用する量は症状により適宜増減されますが、1日最高用量は75mgまで

12.4.7.3. 3

12.4.8. セルニルトン

12.4.8.1. 前立腺の炎症を抑制する作用、および排尿促進作用を示します。 通常、慢性前立腺炎、初期前立腺肥大症による排尿困難、頻尿、残尿および残尿感、排尿痛、尿線細小、会陰部不快感の治療に用いられます。

12.4.8.2. 1回2錠(主成分として126mg)を1日2~3回服用

12.5. 前立腺がん

12.5.1. ビカルタミド

12.5.1.1. 前立腺細胞の男性ホルモン(アンドロゲン)の受容体に対するアンドロゲン結合を阻害し、抗腫瘍作用を示します。 通常、前立腺がんの治療に用いられます。

12.5.1.2. 1回1錠(主成分として80mg)を1日1回服用

12.6. 細菌性腟炎

12.6.1. クロマイ腟錠100mg

12.6.2. 1回1錠(主成分として100mg)を1日1回局所に挿入

12.7. 腎性貧血

12.7.1. ダーブロック錠

12.7.1.1. 低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素(HIF-PH)を阻害することにより、赤血球のもとになる細胞を刺激する物質(エリスロポエチン)を増加させて赤血球を増やし、貧血を改善します。 通常、腎性貧血の治療に

12.7.1.2. 透析を受けていない(保存期慢性腎臓病)方で、赤血球造血刺激因子製剤で未治療の場合:通常、成人は主成分として1回2mgまたは4mgを1日1回服用します。以後は、状態により適宜増減されますが、1日の最高服用量は24mgです。 透析を受けていない(保存期慢性腎臓病)方で、赤血球造血刺激因子製剤から切り替える場合:通常、成人は主成分として1回4mgを1日1回服用します。以後は、状態により適宜増減されますが、1日の最高服用量は24mgです。 透析を受けている方:通常、成人は主成分として1回4mgを1日1回服用します。以後は、状態により適宜増減されますが、1日の最高服用量は24mg

13. 抗がん剤

13.1. 乳がん術後

13.1.1. エキセメスタン

13.1.1.1. 女性ホルモンの一種エストロゲン(卵胞ホルモン)に変換する酵素アロマターゼを阻害してエストロゲン濃度を抑え、エストロゲン依存性の乳がんの増殖を阻害します。 通常、閉経後乳癌の治療

13.1.1.2. 1回1錠(主成分として25mg)を1日1回食後に服用

13.1.1.2.1. New node

13.1.2. アナストロゾール

13.1.2.1. アロマターゼを阻害することにより、アンドロゲンからエストロゲンが生成されるのを抑制し、乳癌の増殖を抑えます。 通常、閉経後乳癌の治療に用いられます。

13.1.2.2. 1回1錠(主成分として1mg)を1日1回服用

14. 免疫抑制剤

14.1. タクロリムスカプセル0.5mg

14.1.1. 重症筋無力症、関節リウマチ、ループス腎炎、潰瘍性大腸炎の治療

14.1.2. 重症筋無力症、ループス腎炎:通常、成人は1回6カプセル(タクロリムスとして3mg)を1日1回夕食後に服用します。 関節リウマチ:通常、成人は1回6カプセル(タクロリムスとして3mg)を1日1回夕食後に服用します。高齢者は、1日1回3カプセル(1.5mg)から服用を開始し、症状により6カプセル(3mg)まで増量されます。 潰瘍性大腸炎:通常、成人は初期には体重1kgあたり1回タクロリムスとして0.025mgを1日2回朝食後と夕食後に服用し、以後血中濃度に応じて服用量が調節されますが、1日最高服用量は体重1kgあたり0.3mgとまで

14.1.3. 副作用:・尿量減少、全身の著明なむくみ、呼吸困難 [急性腎障害、ネフローゼ症候群] ・息苦しさ、胸の痛み、むくみ [心不全、不整脈、心筋梗塞、狭心症、心膜液貯留、心筋障害] ・けいれん、意識障害、言語障害 [可逆性後白質脳症症候群、高血圧性脳症などの中枢神経系障害] ・鼻血、歯ぐきの出血、血尿 [血栓性微小血管障害] ・発熱、紅斑、眼球粘膜の充血 [皮膚粘膜眼症候群]

15. 漢方薬

15.1. ツムラ五苓散エキス顆粒(医療用)

15.1.1. むくみ、二日酔、下痢、悪心、嘔吐、めまい、頭痛の治療

15.1.2. 1日7.5gを2~3回に分割し、食前もしくは食間に水またはぬるま湯で飲

16. 整形外科

16.1. 変形性膝関節症

16.1.1. アルツディスポ関節注

16.1.1.1. 膝、肩の関節の痛みや炎症をおさえ、動きを改善する薬です。 通常、変形性膝関節症、肩関節周囲炎、関節リウマチにおける膝関節の痛み

16.1.1.2. 変形性膝関節症、肩関節周囲炎:通常、1週間に1回、連続5回膝関節腔内または肩関節内に注射

16.1.1.3. 精製ヒアルロン酸ナトリウム

16.1.1.4. 動画 https://youtu.be/Kio3nYeH-aA

16.2. 脊柱管狭窄症

16.2.1. リマプロストアルファデクス

16.2.1.1. 血管平滑筋に直接作用して末梢血管を拡げるほか、血小板の凝集を抑制することにより、血流を改善し、手足のしびれや痛み、冷感などの症状を和らげます。 通常、閉塞性血栓血管炎に伴う潰瘍・疼痛および冷感などの虚血性諸症状の改善、後天性の腰部脊柱管狭窄症(SLR試験正常で、両側性の間欠跛行を呈する患者)に伴う自覚症状(下肢疼痛、下肢しびれ)および歩行能力の改善に用いられます

16.2.1.2. 閉塞性血栓血管炎:通常、成人は1回2錠(リマプロストとして10μg)を1日3回服用します。 後天性の腰部脊柱管狭窄症:通常、成人は1回1錠(リマプロストとして5μg)を1日3回服用

16.3. 全身筋緊張・こむら返り

16.3.1. ダントリウムカプセル

16.3.1.1. 骨格筋の収縮を抑えることにより、筋肉のこわばり・麻ひなどを和らげる薬です。また、骨格筋や中枢神経のカルシウムイオン濃度を抑え神経伝達物質のバランスを補正します。 通常、全身こむら返り病や脳血管障害などに伴う痙性麻ひの治療に用いられます。また、悪性症候群(高熱が出る、筋肉がけいれんする、意識がもうろうとする)の治療に使用

16.3.1.2. 痙性麻痺および全身こむら返り病:通常、成人は1日1回1カプセル(主成分として25mg)より服用し始め、1週ごとに1カプセル(25mg)ずつ増やし(1日2~3回に分ける)、維持量を決めます。ただし、1日最高服用量は6カプセル(150mg)として、3回に分けて服用します。 悪性症候群:通常、成人は1回1カプセル(25mg)または2カプセル(50mg)を1日3回服用