1. 理想的なこと、理念
1.1. 1996年にアトピックサイト展があった。検閲の問題が勃発した。
1.2. 好きだった作家が、ダムタイプやトレスだった。テーマとしては好きだったのに、政治的な作品からは距離を取っていた。
1.3. 日本のアートフェスなんてなくなれば良いと思ってたけど、今回のトリエンナーレはすごい期待していた。 そして実際すごいことになっている。
1.4. もうすでに伝説になっているとすら言える。今後の30-60年の日本の文化状況を決定するほどの大きな出来事。
1.5. 日本のアーティストのなかで最も大きな展示会場を使っている僕自身が、何かをしなければまずいと考えている。
1.6. 今の問題でもあるけど、未来の問題でもある。これは、理念的、倫理的な問題でもある。
1.7. 将来からみたときに、将来、日本人アーティストが全く何も行動しなかったという歴史が残ってしまったら、まずいと本気でかんがえている。
1.8. アトピックサイト展の人たちは今でも黙っている。そんななら当時なぜ行動しなかったのか?
1.9. いま、すでにもう歴史の転換点である。だから、慎重かつ大胆な行為をしなければいけない、とブルゲラに言われた。
1.10. 受け止め方の問題。何がどう変化していくかわからない状態。これをどう受けとめるかみなさんに掛かっているという側面もある。
2. 質問:詐欺行為じゃないか、ずるいんじゃないか。
2.1. いろいろなことを含めて、閉鎖した。1万人のお客さんよりも安田さんをはじめこれまで付き合ってきた 韓国にルーツのある友人らの顔が浮かぶから、形としては観客と天秤にかける形になったが最終判断として閉鎖をした。
2.2. 観客にとって見る機会を奪ったことは、申し訳ない。ボランティアに対しては、作品を見る機会を作った。
2.3. 観客にとって見る機会が毀損されたということで言えば、アーティストの立場としてトリエンナーレの形が 歪められてしまったという事実もある。そのことも含めて変化し続ける状況を楽しむしかないのではないか。
2.4. ボランティアが観た上で、その内容を自分の言葉で伝えてもらう、という形でもよい。 一人一人の言葉が統一されていないバラバラのものでもかまわないのではないか?
3. 経緯説明
3.1. 準備不足だったのではないか、と考えている。
3.2. 政治家によるトピックの利用の側面がある
3.3. 8/6アーティストステートメント(理想論)
3.3.1. 脅迫やテロ予告には反対
3.3.2. 表現の自由は確保されるべき
3.3.3. 政治家の名前も隠し、マイルドにしている。誰でも乗れる声明にしている。
3.3.3.1. 海外アーティストがみんなボイコットするんじゃないかという懸念から、 そうならないようにみんなが乗れるように出した声明
3.3.4. 暴力によらない、時間のかかるコミュニケーションを標榜する
3.4. 8/12に開かれた会合
3.4.1. 同じ言葉の繰り返しではっきりと「展示再開」を言ってくれなかった。
3.5. 8/13に海外アーティスト展示停止(正しい)
3.5.1. 「運営に対する反対ではなく、この行動を使って、再開してほしい」という願いがあった。
3.5.2. 差別やヘイトに対する反対でもある。
3.5.3. 名指しで、河村市長や菅官房長官も記述されている
3.5.4. 田中さんはすぐにサインしたいと思った。ただ、関係者の意見を無視して、権威的な実力行使になってしまうので、メンバーに確認をとった。
3.5.5. 時間かけて考えた結果「安全性の名の下に検閲 (また自己検閲)が行われているのでは?」
3.5.5.1. 安全性を盾に取れば、いろんなことに応用できてしまうようになる。 例えば、田中作品であっても「日本は単一民族だ」という主張で、電凸がかかってきたら、 この作品も取り下げさせられてしまう可能性もある。これは怖い。
3.5.5.2. どんな展示でも潰せる方法論を確立されてしまう可能性がある。 だから「安全性を理由に、展示中止をする慣例をつくらないで」と思う。
3.5.6. 8/13時点では、津田さんが思考停止になっているんじゃないか?と思った(今は思っていない。韓国でアーティストと話ができて良かったのかも)
3.5.7. 一番広い展示室を使っている僕が、何か行動すれば、津田さんも知事も本気になるんじゃないか、と思ってた。
3.5.8. 韓国にゆかりのある知り合いとの関係もある。
3.5.9. 現状に何も行動しないというのは、「現状追認していることになる」という言葉に共感している。
3.5.10. 今回、展示がうまく行っている手応えもあるから、閉じたくない。
3.5.10.1. けれど、行動しなければいけないと思った。
3.5.10.2. 最終的には「観客」よりも「出演者、関係者」を取ったという結論になる。
3.6. 日本は、検閲をあからさまにやることはない。
3.6.1. 憲法に則った、ソフトな検閲が横行しているし、今後も増える可能性がある。